パラメディック(Para-Medic)は、メタルギアの正史シリーズに登場する人物で、 アメリカ合衆国出身の科学者。 もとは生体工学を専門とするが、後に遺伝子技術の研究にも取り組み、その第一人者となる。 1960年代にはCIAの特殊部隊『FOX』の医療スタッフとして参加。 若い頃には医師として活躍。 本名は”クラーク(Clark)”。
1970年代以降はバイオ技術開発企業『ATGC』に在籍し、遺伝子技術を飛躍的に進歩させる。 米国の非政府諜報機関『サイファー』(後の愛国者達)の創設メンバーの一人であり、 20世紀最強の兵士ビッグボスの体細胞クローンを誕生させた 『恐るべき子供達計画』の中心人物でもある。
名前 | パラメディック (Para-Medic) |
本名 | クラーク (Clark)(フルネームは不明) |
別名 | ヤブ医者 (Quack) |
性別 | 女性 |
生年月日 | 1936年6月22日 |
国籍 | アメリカ合衆国 (U.S.A) |
出身地 | 米国 マサチューセッツ州 ボストン (Boston, Massachusetts) |
住所 | 米国 マサチューセッツ州 ボストン (Boston, Massachusetts)(1964年/MGS3) |
身長 | 5ft. 5 7/8in. (約167cm)(1964年/MGS3) |
体重 | Top Secret |
視力 | 20/25 (日本表記:0.8)(1964年/MGS3) |
血液型 | B型 |
病歴 | なし |
趣味 | 映画 |
好きな食べ物 | 寿司 (Sushi) |
嫌いな食べ物 | カニ (Crab) |
好きな動物 | 小鳥 (Little Bird) |
好きなお酒 | 日本酒 (Japanese Sake) |
スリーサイズ | Top Secret! |
所属組織 | |
主な登場作品 | |
声優 | 桑島法子 |
声優(英語版) | ヘザー・ハーレイ |
モーションキャプチャ | 平田絵里子(MGS3)[注] |
舞台は2005年。本人の登場はなし。 後に『シャドーモセス島事件』と呼ばれる事件が描かれる。 ナオミ・ハンターとの無線での会話で、 彼女の前任者としてかつて米陸軍の特殊部隊FOXHOUNDのメディカルスタッフを務めていた人物として ”クラーク博士(Dr. Clark)”の名前が初めて登場する。 クラークは、1999年の『ザンジバーランド騒乱』で死亡した 元米軍兵士グレイ・フォックスの遺体を回収・蘇生させ、彼を実験体とすることで 伝説の兵士ビッグボスの遺体から発見された ソルジャー遺伝子と 遺伝子治療(ジーンセラピー)技術の研究を推進、 同技術を軍に導入した張本人であると語られる。 この研究により、本作でプレイヤーの敵として登場するゲノム兵たちが誕生した。 また、グレイ・フォックスは本作で 強化外骨格に身を纏ったサイボーグ忍者として登場するが、 彼がサイボーグ化したことも、クラークによる人体実験の一環であった。人体実験は4年間に及んだとされる。
また、同じくナオミの口から、 クラークは本作シナリオ時点から2年前(2003年)に死亡し、すでに故人であることも語られる。 この真相についてシナリオの終盤、クラークが被検体として利用していた グレイ・フォックスの手によって殺害されたことが明らかとなる。
ちなみに、クラークは後の作品で女性だと判明するが、 本作でナオミがクラークのことを”彼”と呼ぶシーンがある。 これはクラークが研究に没頭し滅多に人前に姿を現さなかったこと、 また彼女の死後には資料がほとんど残されていなかったことから、 後任のナオミがクラークを男性だと勘違いしていたためである[注]。
舞台は1964年の8月で、当時28歳[注]。 CIAが管轄する特殊部隊『FOX』の隊員として登場。 部隊では”パラメディック(Para-Medic)”のコードネームを名乗る。 『ヴァーチャスミッション』、『スネークイーター作戦』を通して サポートチームの一員としてミッションに参加。 全編を通してプレイヤー=ネイキッド・スネークの単独潜入を無線連絡によって支援する。 周波数は145.73。 作戦ではスネークの体調管理(衛生兵)を担当し、 サバイバルビュアー関連の操作説明や、ライフゲージやスタミナゲージの管理方法、 またジャングルで捕獲した動植物に関してアドバイスしてくれる。 また作戦の記録も担当しており、ゲームのデータをセーブする際にも彼女へ無線連絡を行う (こちらは専用の回線で、周波数140.96)。 本作ではほとんどが無線連絡における音声の登場で、 ゲームプレイ中の顔グラフィックは無線モードで表示される静止画のみだが、 オープニングとエンディングのデモシーンにおいてはその姿が登場している。
周波数145.73に無線した際、初めて捕獲した動植物がある場合にはその話題となる。 しかしスネークが関心を寄せるのは常にそれらを食した時の”味”であり、 その詳しい生態や食した時の効能の化学的な仕組みについて話しても 全く興味を示してもらえないが、毎回めげずに丁寧な説明をしてくれる。 味についても、手元の資料に情報がある場合には教えてくれる (一部を除きスタミナの回復量に比例する。スネークの好みもありそうだが)。 また、周波数140.96でセーブを行ったときには彼女が好きな映画の話をしてくれる。
スネークとの会話は終始フレンドリーである。 パラメディックはなんでも無邪気に食そうとしたり 天然ボケのような鈍感さを見せるスネークに呆れながらも、会話を楽しんでいるようでもある。 蛇を食らうスネークを『共食い』と茶化したり、 また彼が吸血鬼を怖がっているのを知ると嬉しそうにからかってくる。 かくいうパラメディック自身もどちらかと言うと変わり者で世間一般とズレた常識を持ちつつも、 思い込みが激しい性格のようで指摘されても全く動じない。 突拍子もない発想や抜けているような発言も度々見られる。 そのためスネークとの会話ではお互いが ボケにもツッコミにもなる様子が非常にコミカルに描かれており、 プレイの緊張感をほぐしてくれる和み要素として働いている。 用意されている会話のボリュームも相まって、 本作のシナリオを通してプレイヤーが最も親交を深めるのはもしかしたら彼女かもしれない。
本作では、彼女がMGS1に名前が登場したクラーク博士と同一人物であるということは明かされず、 初登場キャラクターという扱いになっている[注]。
舞台は1970年で、当時34歳[注]。 後に『サンヒエロニモ半島事件』と呼ばれる事件が描かれる。 プレイヤーに協力するサポートキャラクターとして登場。
サンヒエロニモ半島で孤立無援となったネイキッド・スネークは 同半島内の通信基地から衛星通信にて米国のパラメディックに無線連絡で支援要請を試みる。 スネークは敵の盗聴を危惧し、 盗聴不可能な暗号化プロトコルが受信できる相手として真っ先に彼女を思いついている。 周波数はMGS3と同じ145.73。 これはスネークイーター作戦と同様の回線で、 緊急時を想定してゼロ少佐が確保しておいたものだとされる。 連絡を受けたパラメディックは、今回の事態が スネーク亡き後のFOX部隊による反乱であることを告げる。
本作でのパラメディックはMGS3の頃から相変わらずといった様子であり、 久しぶりにスネークの声が聞けて嬉しいとも発言している。 今回は本筋のストーリーでは関わる部分は少ないが、 スネークが現地で組織した部隊がマラリアに侵された際には 医療に関する知識を活かして的確なアドバイスを施している。
ちなみに、今作では残念ながら会話シーンで彼女に音声は当たっていない[注]。 しかし、恐らく正史には影響しないが、特定の条件を満たすと現地サンヒエロニモ半島に駆けつけてくれる (スネークとのやり取りするエピソードも観ることができる)。 そうすると彼女をプレイヤーキャラクターとして使用可能になり、ゲームプレイシーンにおいては音声を聞くことができる。
舞台は2014年で、すでに故人。 ACT3『THIRD SUN』において、ビッグママ(=EVA)が プレイヤー=オールド・スネークに愛国者達の真実について語る場面において、 パラメディックもその創設メンバーの一人であったことが明かされる。 愛国者達は スネークイーター作戦で抹殺された英雄ザ・ボスの意志を引き継ぐ目的で、 ゼロを指揮官とし、同作戦の関係者を招集し結成された組織であった。 さらにビッグママの口から、 パラメディックがMGS1で名前が登場した”クラーク博士”と同一人物であることと、 ビッグボスのクローンベイビーを誕生させた『恐るべき子供達計画』の中心人物であったことも明かされた。
また、恐るべき子供達計画が原因で愛国者達の創設メンバーの人間関係に亀裂が入ったことにより 彼らの内部抗争が発生したことが語られ、 その中でパラメディックは生涯ゼロ=愛国者達を支援し、 ビッグボス、オセロット、EVAとは対立関係にあったことも明らかとなる。 MGS1で語られたクラーク博士=パラメディックが サイボーグ忍者(グレイ・フォックス)に殺害された事件は、 オセロット、EVAが彼女を殺害するために仕組んだ策略によるものであった。
舞台は1984年で、当時48歳[注]。 本人の登場はないが、カセットテープ『ヒューイ事情聴取・2』のトラック『クローン研究・1』、『クローン研究・2』における ヒューイの話の中で”クラーク博士”の名前が挙がる。 10年以上も前に人間のクローニングが成功したという話題になると、 その中心人物がクラークであったとされ、これは『恐るべき子供達計画』を暗示している。 また、同計画実施時点でクラークがバイオ技術開発企業『ATGC』に所属しており、 同社が米国防省の研究機関”DARPA”、ひいては『サイファー』と密接な関係にあることが明かされる。 さらに、クラークが人間のクローニングよりもさらに先、 人間の遺伝子情報を読み解くことでそれらを自由に組み合わせ、必要とする人材を産み分ける研究も視野に入れていることが語られた。 これはMGS1で語られた クラークによるソルジャー遺伝子と遺伝子治療(ジーンセラピー)技術の研究に繋がる。
同じくヒューイによると、 当時のクラークはその名前だけが学会に知れ渡り、出身、年齢、性別に至るまでが不明であったとされる。 これについてATGC社は秘匿の理由を『本人の希望と 人材保守のため』としていることも語られた。
1936年6月22日、アメリカ合衆国・マサチューセッツ州の都市ボストンにて生誕。 学歴等は不明だが医師免許を取得しており、1960年代にCIAに入局するまでは医者として活躍。 ちなみに『PAST ILLNESSES(病歴)』は『NONE(なし)』とされる[注]。
1964年(MGS3)、CIAの管轄下で米軍少佐のゼロを指揮官とする 特殊部隊『FOX』の創設メンバーとして参加。 参加の経緯は不明だが、ゼロは医者時代のパラメディックについても詳しく知っている様子であり、 また創設にあたりゼロは2年間の準備期間を経ているためその時期にスカウトされた可能性が高い。 そして同年8月、FOXの正式な部隊化を賭けた『ヴァーチャスミッション』に バックアップチームとして参加。この時、同部隊のエージェントネイキッド・スネークと初めて知り合う。 残念ながら同ミッションは失敗に終わるが、その1週間後、リベンジとなる『スネークイーター作戦』に再び挑む。 見事ミッションは成功し、世界は全面核戦争の危機から救われる。 その後、スネークが合衆国大統領からBIGBOSS(ビッグボス)の称号を授与される式典に立ち会った。
1970年、米国・ワシントン州の都市シアトルに米国初の『パラメディック制度[注]』を導入。 そして同年、ゼロによって創設された非政府諜報機関『サイファー(後の愛国者達)』の創設メンバーとして参加。 また経緯は不明だが、同時期すでに米国のバイオ技術開発企業『ATGC』に籍を置き、その中心人物として活躍している。 同社はサイファーと密接な関係にあり、以降その管理下で 彼女は遺伝子研究に重きを置いていくことになる。
1972年、ゼロの指示によりATGC資本として『恐るべき子供達計画』を始動。 人間のクローニング技術を確立し、同年にビッグボスの体細胞クローン(イーライ、デイヴィッド)を誕生させる。 また、1976年に同計画が破棄されるまでの間に先の2人とは別でビッグボスの純粋クローン(後のソリダス・スネーク)も誕生させている。 これをきっかけとしてビッグボスはゼロと懐を分かつが、 その際にサイファー創設メンバーの間で、パラメディックはシギント(=ドナルド・アンダーソン)と共にゼロ側に付き、 ビッグボス側に付いたオセロット、EVAとは確執が生まれる。
1970年代にサイファーが『民族浄化虫計画』を推進すると パラメディックが主導となり生物の”逆行進化”技術を確立。 1975年に、太古の時代に絶滅した寄生虫『声帯虫』の復元に成功している。
1976年にゼロがスカルフェイスの襲撃により脳に生涯を負い、間もなく昏睡状態となるが、 アンダーソンによりゼロの代理人となるべく構築された意思決定AIシステム『愛国者達』を新たな主(あるじ)とし、 引き続き”ゼロの意志”のもと遺伝子研究を続ける。
1980年代~1990年代にかけては、 ”戦闘に適した遺伝子”とされる『ソルジャー遺伝子』、 および既に生きている人間に後天的に遺伝的素質を付加する『遺伝子治療(ジーンセラピー)』技術に関する研究に取り組む。
1999年、『ザンジバーランド騒乱』にて死亡した兵士グレイ・フォックスが 愛国者達により回収、蘇生されると、 パラメディックは彼を、ビッグボスのDNAから発見された新種のソルジャー遺伝子を ジーンセラピーにより付加する実験の被験体として利用。 この時、恐らく実験に耐えられるようにする目的でグレイ・フォックスは 全身に強化外骨格を施されサイボーグ忍者と化しているが、 このサイボーグ技術も彼女の専門であるのかは不明。 実験は4年間に及び、その研究結果から、 ビッグボスのソルジャー遺伝子が付加された兵士『ゲノム兵』が誕生する。 ちなみにこの時期、彼女は米陸軍の特殊部隊『FOXHOUND』のメディカルスタッフも務めていたとされる。
そして2003年、愛国者達と敵対する勢力(オセロット、EVA、ナオミ・ハンター)の策略により 自身が実験体としていたサイボーグ忍者(=グレイ・フォックス)により殺害され、生涯を終える。 表向きの死因は”研究所の爆発事故”とされる。月日は不明なため、享年は66歳あるいは67歳となる。
MGS3の無線モードのプロフィールにおいて 『FAMILY(家族)』に『PARENTS,2 BROTHERS(両親、兄弟2人)』と記載されている。 つまり、1964年時点で独身である。 また兄弟2人について、同作のセーブ後の会話で映画『宇宙戦争』を話題とした時、 『兄さんたち』と発言しているため2人とも年上の兄である模様。
彼女が『FOX』部隊にて使用する コードネーム”パラメディック(Para-Medic)”は、パラシュートで駆けつける衛生兵(メディック)を意味するとされる。 過去に衛生兵が不足する最前線で命を落とした兵士を数多く見てきた経験から、 パラシュートで降下して駆けつける緊急救命士による部隊の設立を目指しており、 これがこのコードネームを使用している理由だとMGS3で ネイキッド・スネークに語っている。 これについて、同じく過去に前線における衛生兵の不足を経験したスネークからいい考えだと称賛された。
MGS3ラストの年表にて、1970年に彼女の尽力により米国初の『パラメディック制度』が導入されたことが明かされている[注]。 さらにMPOにて、同じく1970年時点で既に かつてネイキッド・スネークにその構想を語っていたような戦場で活躍するパラメディック部隊も既に編成され、 隊員たちがベトナム戦争に投入されていることが彼女の口から語られている。
1970年の『サイファー』創設を境として 彼女は遺伝子技術の研究に注力するようになるが、 その後の経歴を見る限り、特に人間の遺伝子に纏わる研究において、 いわゆる世間一般的な道徳観は二の次にした冷徹な科学者という印象を受ける。
MGS3においてネイキッド・スネーク(後のビッグボス)とは 友好な関係を築き、終始互いを尊重した態度で会話しているが、 唯一、遺伝子研究、特に人間のクローニングの話題になった時にはスネークから真剣に強い反発を受けている。 これは後に『恐るべき子供達計画』によってサイファー内部の人間関係に亀裂が入ることへの伏線である。 しかし、パラメディックは医者としてその技術に純粋な興味を向けているとしながらも、 道徳的には否定する気持ちも持っていると話した。 パラメディックの人生の大部分について、作中では人づての噂のような形でしかプレイヤーに明かされていないため、 彼女の心境、価値観にどのような変化があったのかについては、もはや想像の域を出ない。
MGS3でネイキッド・スネークが彼女に 医者だった頃の評判を聞いた際、何故か彼女は話を逸らそうとするが、 トム少佐(=ゼロ少佐)が 会話に割り込んできて、彼女の医者時代のあだ名が『ヤブ医者(Quack)』だったと暴露する。 しかし、同時にゼロは彼女の医者としての能力は確かなものであると話す。 察したスネークは『やかましいから?』と質問し、ゼロは『そういうことだ』と答える。 ”Quack”は『ヤブ医者』という意味以外に、 英語圏でアヒルの鳴き声の擬音を表す際に使われることから『よく喋る人』、『うるさい人』というような意味も持つ。 このあだ名はパラメディックの医者という立場と口数が多いことにかけたジョークのようなものであった。 スネークは納得した様子を見せるが、パラメディックは不満そうだった。
映画鑑賞が趣味。 MGS3の無線モード時のプロフィールでも『HOBBY(趣味)』に『MOVIE(映画)』と記載されている。 MGS3でネイキッド・スネークに好きな映画の魅力を夢中で説明する。 同作で彼女が話題とする映画は全部で38本。 そのうち、セーブを行った際に彼女が紹介してくれる映画は以下の30本。
なお、同じくセーブ後に『オラが村に来襲した宇宙人はまた来週』というタイトルを口にするが このような名前の映画は存在せず、彼女も詳細を語らない。 スネークが気になって聞くと『少佐(ゼロ)が話されていたから気が散って』とだけ話しており、 何かを言い間違えたのか、そもそも映画なのかも分からずじまいである。
無線モード時に表示される彼女のプロフィールを見ると 『FVRT MOVIE(好きな映画)』の項目に『EVERY MOVIE(あらゆる映画)』と記載されているが、 明らかに特撮、ホラー、SF、カルトといった人を選ぶジャンルに趣向が偏っている。 ゼロ少佐との無線で話題となった映画『大脱走(The Great Escape/1963年)』についても、 面白そうじゃないから観ていないと話す。 その際、面白いと思った映画としては以下の5本を挙げている。
ちなみに無線モードのプロフィールで 『FVRT MNSTR(好きな怪物)』の項目に『VENUSIAN(金星人)[注]』と記載されている。 『金星人地球を征服』は特にお気に入りなのかもしれない。
スネークが『ヴァーチャスミッション』のHALO降下時に使用した ヘルメットと酸素マスクについて『ハエ男の恐怖』のハエ男にそっくりだと話したり、 スネークがアイテム”ワニキャップ”を装備したときには 『恐怖のワニ人間(The Alligator People/1959年)』みたいでカッコイイと興奮していた。 また、フェイスペイント”ゾンビ”の話題になるとスネークとシギントに対して ゾンビの何たるかについて説明しつつ『恐怖城/ホワイトゾンビ(White Zombie/1932年)』、 『プラン9フロムアウタースペース(Plan 9 from Outer Space/1959年)』の2タイトルを口にしている。 スネークが”コバルトブルータランチュラ”を捕獲した際には 『吸血原子蜘蛛』を話題に出し、巨大蜘蛛の大きさがシーンごとに変わることについて 『よくあること』と話しており、特撮の事情もわきまえた上で楽しんでいることが分かる。 そんな彼女も『宇宙戦争』は怖くて目を開けていられなかったと話し、ほとんど内容を覚えてないらしい。 これについて結局観ていないことと同義だとスネークにからかわれていた。
ちなみに彼女の両親も映画好きらしく、幼い頃に両親に連れられて初めて観た映画が『レベッカ(Rebecca/1940年)』だったと話す。 当時はただ怖いだけで内容は理解できなかったとしつつも、映画が好きになるきっかけになったこの出来事について 『圧倒的な力に完敗した始まり』と表現している。
MGS3にてニッポンが好きと話す。 同作の無線モードに表示されるプロフィールにおいては 『FVRT FOOD(好きな食べ物)』に『SUSHI(寿司)』、『FVRT LIQUOR(好きなお酒)』に『JAPANESE SAKE(日本酒)』と記載されている。 しかし、日本文化について少々間違った認識も多いようで、 『ゲイシャガール(芸者)はみんなカロリーメイトでスレンダーな体型を維持している』、 『オットンガエルをサシミやスキヤキにする』といった知識をネイキッド・スネークに披露し、信じ込ませている。 また、日本に生息すると言い伝えられている未確認動物(UMA)の”ツチノコ”についてもその存在を信じている (MGS3ではツチノコを捕まえることができるが)。
MGS3でネイキッド・スネークが ”ミナミオオガニ”を捕獲した際、無線の会話でカニ(蟹)が嫌いな食べ物であると話している。 しかし、嫌いな理由として『紫と黄色のだんだら模様でネコのおしっこみたいな匂いがする』ことから 食べ物と思えないためと話しており、明らかにカニでないものをカニだと勘違いしている。 結局、何をカニだと思い込んでいたのかは定かではない。 ちなみに、同作の無線モードのプロフィールにおいても 『UNFVRT FOOD(嫌いな食べ物)』に『CRAB(カニ)』と記載されている。
MGS3の無線モードのプロフィールに 『FVRT MASCOT(好きなマスコット)』に『KEROTAN,GA-KO(ケロタン、ガーコ)』と記載されている[注]。 同作でネイキッド・スネークがケロタンを知らないとすると知っているのが常識だと語る。 また、スネークが同作で使用できるガーコのイラストが描かれた迷彩服について シギントと無線で話していると彼女が割り込んできて、 カワイイからカムフラージュ率が低いことなんてどうでも良いと話した。
ゲーム中に使用するカードの一つとしてMGS3より『パラメディック』が登場。 性能の異なる『パラメディック+』のカードもある。
MPO本編でパラメディックを仲間にしているとプレイヤー同士の対戦モードでも使用可能。 MGS3の時と異なり、Tシャツを着た活動的な姿になっている。
オンラインを介して対戦を行う『インフラストラクチャーモード』は2012年3月30日をもってサービス終了している。 2019年現在はプレイヤー同士が直接集まって対戦する『アドホックモード』のみとなる。
本作はMPOをベースにキャラクターの追加などが行われ 対戦モードに特化したタイトルとなっており、前作同様にパラメディックを使用可能。
オンラインを介して対戦を行う『インフラストラクチャーモード』は2012年3月30日をもってサービス終了している。 2019年現在はプレイヤー同士が直接集まって対戦する『アドホックモード』のみとなる。
MGS1でナオミがクラークを”彼”と呼んだことについて、 PS3ソフト『METAL GEAR SOLID 4 DATABASE』に その理由(MGS1の項目を参照)が記述されている。 実際には、MGS1時点では男性の設定であったが後に設定変更され、 同ソフトの情報でその整合性を取った可能性が高い。
なお、野島一人氏によるMGS1のノベライズ『メタルギア ソリッド サブスタンスI -シャドー・モセス-(角川文庫出版/2015年)』においては ”彼女”と改められている(初版, 434P)。
MGS3の劇中でパラメディックがクラーク博士と同一人物であることは明かされない。 しかし、MGS3において判明する彼女のあだ名”Quack”が ”クラーク(Clark)”と発音が似ていることや、 同作で優れた人間の遺伝子を用いた科学技術に関心を寄せているような発言をしていることから、 MGS3時点ですでに裏設定が存在していた可能性がある。
1970年に彼女が導入に貢献したとされる『パラメディック制度』は現実ともリンクする話である。 『パラメディック』という言葉についてMGS3本編では 彼女が最終的な目標とする戦場での活躍を想定した部隊の話題となっているため『パラシュートで駆けつける衛生兵』と説明されるが、 この言葉にはもっと広義な意味もある。 戦場ではなくシアトルのような都市で活躍するパラメディック制度は少々ニュアンスが異なり、 これは怪我人や病人がいる現地に救急車やヘリで駆けつけた時点から素早く救命措置を行えるようなシステムの先駆けである。 1990年代以降に日本でも多く活躍している『救急救命士』のような職業はこのパラメディック制度を手本にしたとされ、 救急救命士の英語訳としても一般的に”Paramedic”が使われる。
彼女がMGS3の劇中で話題にするケロタン、ガーコは、 メタルギアシリーズを販売するコナミのオリジナルキャラクターであり、 人形などといったグッズが商品展開されている。 MGS4においてはサニーが ガーコの姿をしたキッチンタイマーを使用している。
MGS3で彼女が話題にする映画の一つ『怪獣王ゴジラ』は 日本で制作された映画『ゴジラ(1954年)』を再編集し脚色を変更した全米公開バージョンであり、 オリジナル版より2年後に上映された。
また、同作でパラメディックは、40年後の2004年(=MGS3の発売年)はゴジラ生誕50周年だと話す。 現実の2004年12月に、当時”最終作”と銘打たれた『ゴジラ FINAL WARS』が公開されている。 ちなみに、同作の監督は『メタルギアソリッド ザ・ツインスネークス(2004年発売)』のリアルタイムデモ監督を務め 小島秀夫監督とも親交のある北村龍平氏である。
MGS3の無線モードのプロフィールで パラメディックの好きな怪物(FVRT MNSTR)として”VENUSIAN”と記載されているが、 これが彼女が同作で話題にする映画『金星人地球を征服』のことだとすると 『金星人』ではなく『金星ガニ』の訳が適切かもしれない。 同映画に登場する金星からの侵略者がまるでカニのような見た目のクリーチャーであることから、 日本国内では『金星ガニ』という通称が使われている。
ちなみに『METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY』にも エマ・エメリッヒと彼女の飼うオウムが『金星蟹』と発言するネタがある。