Javascriptに対応した環境でのみ閲覧が可能です。 クワイエット - 人物事典 - メタルギアコンベンション
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ワイエット

最終更新日:2020-05-14
クワイエット クワイエット2 切り替えボタン
1984(MGSV:TPP)

クワイエット(Quiet)[]は、メタルギアの正史シリーズに登場する人物で、 米国の特殊部隊『XOF』の隊員として活動した軍人。 1980年代に軍事組織『ダイアモンド・ドッグズ』を率いる”ヴェノム・スネーク”のバディとして行動を共にした。 並外れた射撃技術を持っており、主に狙撃手(スナイパー)として活躍。本名は不明。

彼女は1984年にヴェノム・スネークビッグボス)が9年間の昏睡から目覚めると、 彼を殺害するための暗殺者として差し向けられる。 しかし反撃にあい、普通なら死に至るほどの火傷を負った彼女は 『寄生虫補完(パラサイトセラピー)』により延命し、同時に人間離れした様々な特殊能力を得ることとなる。 だが引き換えに、肺ではなく皮膚で呼吸しなければならない身体になってしまい、 窒息を避けるため常にほとんど衣を纏っていない。 また、喉に『声帯虫』が宿っていることから言葉を喋らない。

声優はステファニー・ヨーステンが務める。 彼女はキャラクターの容貌のモデルでもある[]


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ロフィール

名前 クワイエット(Quiet)
別名 チシー(Tixij/ロシア語:Тихий)[]
性別 女性
言語
  1. ナバホ語[]
  2. 英語
所属組織
  1. サイファー
    1. XOF
  2. ダイアモンド・ドッグズ
主な登場作品 METAL GEAR SOLID V THE PHANTOM PAIN
声優 ステファニー・ヨーステン(Stefanie Joosten)[]
フェイシャルキャプチャ ステファニー・ヨーステン(Stefanie Joosten)
モーションキャプチャ ステファニー・ヨーステン(Stefanie Joosten)

中での活躍

舞台は1984年。 プレイヤー=ヴェノム・スネークビッグボス)は軍事組織『ダイアモンド・ドッグズ』を率い、 かつて自分たちを滅ぼした『サイファー』、そして『XOF』部隊を率いる”スカルフェイス”に対する諜報活動を展開する。 その中でスネークらは、アフガニスタンの特定のエリアにて 謎の狙撃手が度々出没し、ソ連軍要人などが多く殺害されているという情報を入手する。 その狙撃手は暗殺の際に人としての痕跡を一切残さずターゲットを消し去ることから、 ソ連軍から静かなる狙撃手”クワイエット(Quiet/ロシア語:Тихий(チシー))[]”と呼ばれていた。 被害者はすべて、ソ連がアフガンの地で行っているとされる極秘兵器開発に対して反対的な者たちであり、 クワイエットはその兵器開発を背後で支援しているとされるサイファーの差し金であることが暗示された。 それが正しい場合、スネークもターゲットの1人となっていることは明白だった。

やがて、アフガンでミッションを遂行するスネークの前に、ついにその暗殺者が立ちはだかる(Episode11『静かなる暗殺者』/ボス戦イベント)。 敵は基本的にスネークから距離を取り狙撃線に持ち込んでくるが、 姿を隠しながら背後を取る、移動するクワイエットをダイナミックに追跡し攻撃するなど、プレイヤーは様々な戦法を用いることができる。 交戦する敵の姿は、意外にも若い女性の姿をしていた。 その女性兵士クワイエットは、人間とは思えないほどの高速移動、跳躍を見せ、度々肢体が透明になるように姿を消す特殊な能力を持っていた (詳細は『寄生虫補完による生態と特殊能力』の項目を参照)。 彼女のライフもしくはスタミナを0にするとクリアとなり、クワイエットは地面に横たわって気を失う。 プレイヤーが近づくと、副官であるカズヒラ・ミラーは 彼女をサイファーの刺客だと推測しスネークにとどめを刺すよう迫るが、 参謀のオセロットは重要な証人・情報源であるため生きたまま連れて帰るべきだと話す。 この時プレイヤーは彼女を殺害するかどうかの選択を迫られ、殺さない場合には以降もクワイエットがシナリオに登場する。

生存ルートを選ぶとプレイヤーはクワイエットをヘリに乗せマザーベースへと連れて帰ることになる。 その道中、彼女は一度拘束から脱し姿を消すが、ヘリが海上でサイファーの戦闘機に襲われると再び姿を現しスネークに協力、 驚異的な射撃の能力によって敵のミサイルを撃墜し、飛行する戦闘機のパイロットの頭を撃ち抜いた。 クワイエットはその口から一切の言葉を発することがなく、その行動の真意を明かさない。 そして、無言のままマザーベースへの同行に応じたのだった。 やがてマザーベースに到着するとミラーはクワイエットの受け入れを激しく拒絶するが、 オセロットの支持もあり、結果的に彼女は基地内に軟禁されることになる。 ちなみに、彼女はマザーベースの医療プラットフォームにある独房で生活することになり、 以降プレイヤーは自由にその場所を訪れて彼女の様子を観察することができる。 また、ゲームシステム上もマザーベーススタッフとして登録されている (『マザーベーススタッフ』の項目を参照)。

マザーベースで生活するようになったクワイエットは相変わらず言葉を話さず、筆談にも応じなかった。 オセロットは彼女に探りを入れるために監視の目を甘くして静観したが、 予想に反して再度スネーク暗殺を試みるようなこともなかった。 外部と何かしらの通信を行っている様子もない。 だが彼女を敵とみなすミラーは嫌悪感を顕にし、 多くの隊員たちも得体のしれないクワイエットを不気味がった。 基地内で誹謗中傷が飛び交い、集団ヒステリーすら発生していたのだった。 この状況に対してオセロットは苦言を呈す。 そもそもクワイエットに限らず、部隊にはもともと敵対する立場だった人間がたくさん参加している。 スネークビッグボス)というカリスマに対する忠誠が、 以前の立場を越えてみんなを一つにしていたのだった。 クワイエットも他の隊員たちと同じく、スパイではないことを証明できないが、そうである証拠もない。 沈黙を保つクワイエットについて何も断言できることはなく、監視を続けるしかなかった。

ある時オセロットはクワイエットの高い射撃能力、ステルス能力を評価し、 スネークのバディとして彼女をミッションに参加させることを提案する[]。 もし彼女に反逆の心があってもスネークならば制御できるだろうとし、 またそれにより彼女が口を開くことを期待しての判断だった。 これについてもミラーは強く反発したが、 いずれにせよマザーベースの場所を知った彼女を追い出すことも、組織の面子のため証拠もなしに非人道的に罰することもできず、 結果的に出撃を許すかはボスであるスネーク=プレイヤーの手に委ねられることになる。

そしてSIDE OPS111『クワイエット訪問』達成後、プレイヤーはミッションにクワイエットをバディとして同行させることができるようになる。 出撃の際には当然、空中司令室にも同席しており、主観視点に切り替えることで彼女の様々な仕草を観察することができる。 戦地においては、彼女は付近の高台などから周囲を監視し、狙撃手としてプレイヤーをサポートしてくれる (殺傷武器、非殺傷武器など装備は出撃時にプレイヤーが選択する)。 狙撃ポイントの確保が完了すると、彼女は鼻歌によってそれを知らせてくれる(曲は『Quiet's Theme』)。 プレイヤーが敵と交戦状態になったときに援護射撃を行ったり、 敵に発見された場合にプレイヤーを発見した敵をヘッドショットしてくれるなど 基本的に自身の判断によって行動を行う。 だがプレイヤーの意志によって、クワイエットが照準を合わせている敵に対する狙撃のタイミングを指示するといったことも可能である。 さらに彼女にはプレイヤーとの親密度のパラメータが存在し、親密度を上げていくことで プレイヤーからクワイエットに対して行える指示の種類が増える仕掛けになっている (ターゲットの固定、援護射撃の開始/終了のタイミングなど)。 プレイヤーが投げた投擲武器をクワイエットに狙い撃たせて、敵のいる方向に弾き飛ばすというダイナミックなアクションも可能である。 親密度はミッションにおいてクワイエットとの連携アクションを積み重ねる以外にも、 帰還した際に彼女の独房に顔を出す、空中司令室でクワイエットを主観で一定時間見つめるなどのアクションでも上げることができる。 親密度の上昇はバディとしての能力に関わるだけでなく、 ミッション中や空中司令室における仕草の変化、特別なイベントの発生などにも影響し、 プレイヤー=スネークが彼女との信頼関係の構築を実体験できる仕掛けになっている (詳細は『心境の変化』の項目を参照)。

本作の第2章において、クワイエットの目的を聞き出すために オセロットミラーらが彼女に尋問を行うイベントが発生する。 スカルフェイスとの抗争においてダイアモンド・ドッグズは 特定の言語を喋る人間を殺害する生物兵器『声帯虫』と出会っており、 マザーベースに来てから一切の言葉を喋らない彼女の喉にもこの声帯虫が宿っていることが予測された。 そのため、口を割るにあたり頭にはゴム袋が被せられた。しかし、いくら尋問を行っても結局、彼女は沈黙を破らない。 ミラーは彼女の身体に対するMRI検査の結果を突きつける。 彼女の肺は重度の火傷により焼けただれており、また肺には白いオオアマナの花びらが付着していた。 その花は、ゲームの序章でヴェノム・スネークが覚醒した英国・キプロスの病院に飾られていたものだった。 スカルフェイスの部隊(XOF)が病院を襲撃した際、 その隊員である女性兵士はスネークを襲うが返り討ちにあい、全身を炎に包まれ窓から落下した。 その兵士こそ後のクワイエットであり、かつて彼女はスカルフェイスの命令で スネークを殺すために送り込まれた暗殺者であった。 引き続きスカルフェイスの命令を受け、あるいは私情によりスネークを殺すために マザーベースへ来たのだと推測するミラーはクワイエットを問い詰め、痛めつける。 それに対しオセロットは、何の結論も出ないこの尋問は不毛でしかないとし、 ミラーを静止した。 マザーベースに来てからのクワイエットには再度暗殺を実行する機会が幾度となくあったにも関わらず、 スネークのみならず基地の誰一人として被害を受けていなかった。 そして、この時スネークらはすでにスカルフェイスと決着をつけ彼の死を見届けた後であるが、 雇い主を失った彼女は周囲に嫌悪されながらも自らの意志でマザーベースに留まり、スネークの部下として任務をこなしている。 その事実だけがそこにあった。 先述の病院での一件でさえも、プレイヤーはゲームプレイにより病院における女性兵士の顔を見ているが、 ダイアモンド・ドッグズの面々にとってみれば確証などなく ただのミラーの仮説に過ぎない。 空虚な時間だけが流れ、何の答えも得られないまま結局、スネークたちは部屋を立ち去る。 部屋にはクワイエットと、コードトーカーだけが残っていた。 コードトーカーは彼女にそっと近づき、 声帯虫が反応しないとされる自らの母国語(ナバホ語)で彼女に語りかける。 すると、クワイエットはそれにナバホ語で答えたのだった[]。 彼女の喉にはスカルフェイスによって仕込まれた、英語に反応する声帯虫の”英語株”が宿っていた (劇中で言うところの”第三の英語株”)。 彼女ははじめから、マザーベースに潜入してそこで英語を話すように命令されていた。 ミラーの推測通り、やはり彼女はもともとスカルフェイスの手先であった。 しかしその上でクワイエットは、絶対に基地で英語を話すことはしないと固い決意を口にするのだった。 それ以上、自らの目的について語ることもなく、再び口を閉ざした。

皮肉にもプレイヤーがクワイエットとの信頼関係を深めることによって、彼女との別れが訪れることになる。 『エメリッヒ追放イベント』が発生した後であり、なおかつ彼女の親密度が最大値(100)になっていると、 クワイエットが自らの意志でマザーベースから姿を消すイベントが発生し、彼女を回収するSIDE OPS150『クワイエット確保』が出現する。 そのミッションでスネークはソ連軍の捕虜移送計画を入手。それによると、クワイエットはソ連軍の捕虜として別の場所に移送されていた。 引き続き、Episode45『静かなる消失』が発生する。 ミッションにあたりコードトーカーは、彼女からナバホ語によって知らされた情報、 クワイエットの喉に宿る声帯虫について、 そして彼女がスカルフェイスの命を受けて動いていたことをスネークらに伝える。 また彼の口から、彼女が去った理由もその声帯虫であることが明かされる。 彼女が去る前、基地では声帯虫が突然変異を起こして言語に依らず無差別に人間を殺害するようになり、 多くの仲間達が感染により死亡していた。 それにより彼女は、いくら自分が喋らなくても虫を宿している限り安全ではないことを悟り、基地を去ったのだという。

クワイエットが捕らえられているとされるソ連軍の拠点にスネークが赴くと、クワイエットはそこのソ連兵たちを自力で全滅させていた(デモシーンにより描かれる)。 2人は合流するが、そこにソ連軍の戦車部隊が接近していた。 プレイヤーはクワイエットと協力しその戦車部隊と戦うことになる。 敵を全滅させるとデモシーンが発生する。 安堵した様子を見せる2人だったが、クワイエットは敵の戦車が一輌生き残っていたことに気づく。 彼女は発射された砲弾からスネークをかばい負傷、意識不明に陥ってしまう。 更にそこには砂嵐が訪れ、マザーベースとの通信状況も悪化。 ソ連軍による別の機械化部隊も迫っており、プレイヤーはミラーの指示により、 クワイエットを抱えてランディングゾーンへと向かう。目的地に達すると再度デモシーンが発生。 スネークは意識を失いながらも負傷に喘ぐクワイエットを抱え、岩陰に身を隠す。 しかしそこに現れた毒蛇(コブラ)が2人を襲った。クワイエットをかばったためスネークはとっさの判断で腕を噛まれてしまい、 その後蛇を仕留めたが、自らも毒によって意識を失ってしまう。

やがて毒に侵され意識が朦朧とするスネークの視界には、意識を取り戻したクワイエットの姿が映る。 無線機からは救助ヘリのパイロット(ピークォド)の声。 スネークには、一刻も早い治療が必要であった。 相変わらず激しい砂嵐が吹き荒れており、こちらの指示なくしてパイロットは目的地を見つけることができない状態であった。 クワイエットはスネークを助けるためナバホ語で無線機に応答するが、当然その言葉はパイロットに通じない。 一瞬葛藤したような表情を見せたクワイエットであったが、意を決し、とうとう禁じられた英語を口から発する。 彼女は必死にパイロットに指示を出し、やがてヘリは彼らのもとへと到着、無事スネークは命を救われる。

スネークが目を覚ますと、そこにクワイエットの姿はなかった。 地面には足跡。それを追うと、足跡の途切れた位置に生えた木の枝にカセットテープが引っかかっていた。 そこには英語による、クワイエットのメッセージが録音されており、 初めて彼女の言葉によって自らの立場とスネークらと過ごした日々における心境について語られた (詳細は『心境の変化』の項目を参照)。 そして最後の言葉を口にしたクワイエットは『また静寂にかえる』と告げ、 スネークたちの前から永遠に姿を消すのだった(詳細は『その後の消息』の項目を参照)。

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生態と特殊能力

MGSV:TPPにおいて アフガンでプレイヤー=ヴェノム・スネークと交戦したときから 彼女は上下ビキニで下半身に穴だらけのストッキングを穿いただけという裸同然の格好をしており、 ダイアモンド・ドッグズのマザーベースに軟禁されてからも服を着ることを強く拒んだ (服を着させようとしたスタッフは抵抗を受けて重体になったという)。 観察を続けると、彼女は汗をかかず、また肺呼吸ではなく皮膚呼吸をしているという特殊な体質であることが判明した。 そのため皮膚を晒していないと窒息してしまうため、服を着ることができないのであった。 また皮膚から水分を得ている様子も見られ、食事も一切必要としないようであった。

彼女の異常な体質は『寄生虫補完(パラサイトセラピー)』と呼ばれる技術によるものであった。 その技術は、極小の寄生虫群を身体に棲み着かせることによって、損傷・機能低下した身体のさまざまな器官を補完するというものである。 クワイエットは英国・キプロスの病院でヴェノム・スネークビッグボス)が覚醒した際、 彼を殺すための暗殺者として差し向けられたが反撃にあい、通常なら死に至るほどの火傷を全身に負った。 その後、彼女の雇い主である”スカルフェイス”という人物の手によって 寄生虫補完が施され、生きながらえていたのであった。 彼女が特に損傷し補完が必要だった器官は”肺”であり、虫の力を借りて先述のような皮膚呼吸をせざるを得なかった (肺呼吸ができるように虫が機能を補完していない理由は不明であるが、損傷が激しい場合には完全に機能代行できないのかもしれない)。

この寄生虫補完技術に精通した老科学者”コードトーカー”がマザーベースで保護されると、 彼の話によってクワイエットの生態も明らかとなる。 彼女が身体に棲まわせている寄生虫は かつて”ジ・エンド”という老兵士の遺体から発見され、コードトーカーが研究を続けていた寄生虫であった(『ジ・エンドの寄生虫』の頁を参照)。 クワイエットはジ・エンドがそうであったように、器官の機能低下を防ぐことに加えて”光合成”が可能であった。 彼女が皮膚(=体表に棲む寄生虫)に供給した水分により虫たちは光合成を行い、 宿主の身体にはそれによってできた糖分が還元されていた。クワイエットが食事を必要としないのはこれが理由であった。 ちなみに、MGSV:TPPにおける彼女とのボス戦中において、隠れて彼女を観察していると腕を広げて日光浴をしている様子を見ることができる。 その際、彼女の周りには虹が現れている。

さらに、彼女の”体表”にはコードトーカージ・エンドの寄生虫を改良することで生み出した 『覆い尽くすもの』と呼ばれる虫も寄生していた[]。 彼女が劇中の戦闘で見せた様々な超人的能力はこの寄生虫によるものであった。 覆い尽くすものは宿主から養分を得ることと引き換えに様々な能力を還元する。 クワイエットに見られる主な能力は以下の3点である。

  1. 身体の不可視化(透明化)
  2. 人間離れした跳躍力・高速移動
  3. 高度からの無傷での落下

『身体の不可視化(透明化)』については、 MGSV:TPPのカセットテープ『コードトーカーとその研究・2』にて、 覆い尽くすものには様々な種類が存在することが語られた上で 『体内の色素を自在に顕在化させることで巧みに周囲へ溶け込む寄生虫』が紹介されており、 彼女の能力もこの種によるものであると思われる(いわば天然の『ステルス迷彩』。劇中では暗視(赤外線)ゴーグルのような兵器で発見される演出がある)。 ただし、クワイエットは手錠を身体からすり抜けさせるようにはずすなど、単に肉体を不可視化するだけでなく実際に空間から消失させている様子も見られる。 そのため、体表部分の寄生虫については実際に周囲へ一時離散していると推測される (空間から消失する際に黒い煙のようなものが見えるのもそのためかもしれない)。

『人間離れした跳躍力・高速移動』、『高度からの無傷での落下』については 先述の不可視化のように虫たちが離散することで質量も離散させている(=身体を軽くしている)などの可能性が考えられるが、 劇中で原理に関する言及は一切なく、詳細は不明。

覆い尽くすものは通常の人間の皮膚と比べて体表からの水分蒸散が早いため、”乾燥”が弱点である。 MGSV:TPPのミッション45『静かなる消失』において クワイエットは乾燥地帯で水分供給が断たれたことで衰弱した様子を見せている。 だが逆に、まとまった水分に触れた際にも虫たちが水分の吸収に熱中してしまい他の活動が一時停止してしまう。 SIDE OPS111『クワイエット訪問』において、 クワイエットがシャワーを浴びることによって皮膚から水分を補給している様子が見られるが、 オセロットが『吸収している間は動けなくなる』と解説している。 水中で泳ぐなどの活動は不可能である。 さらに、第2章のクワイエット尋問イベントにおいて、彼女はミラーの指示を受けた兵士から ”塩水”をかけられ、もがき苦しむ様子を見せている。 なぜ塩水に弱いのか作中では理由が説明されていないが、 野島一人氏による小説『メタルギア ソリッド ファントムペイン(角川文庫出版/2015年)』においては 『皮膚を覆う寄生虫が拒絶反応を示している』とされている(初版, 469P)。

また、彼女は周囲を警戒する、あるい反抗する意志を見せるような場面において、眼の周りに黒い蝶のような模様を出現させるが、 これは覆い尽くすものを宿していないコードトーカーにも見られるため、 オリジナル(ジ・エンドの寄生虫)に共通するものであると思われる。 その意味については語られていないが、虫の能力を顕在化させたあかし、あるいは一時的な視力の強化などが考えられる。

射撃技術

彼女は銃の射撃に関して非常に高度な技術を持っている。 MGSV:TPPの劇中においてダイアモンド・ドッグズの参謀であるオセロットは度々その実力を称賛している。

同作におけるボス戦後(生存ルート)、 クワイエットはヴェノム・スネークが乗るヘリが戦闘機に襲われた際、 戦闘機から放たれたミサイルを機銃によって撃墜する。 カセットテープ『クワイエット・2』のトラック『クワイエットのミサイル狙撃』にて オセロットは、 単に数百メートル先のターゲットを射抜くこと自体にも高い技術が必要であるが、 彼女の行った射撃、高速で移動する2点(ヘリと戦闘機)間にて空気抵抗と重力を考慮しながら正確に弾丸を放つという所業には 人間離れした空間認識能力が必要であると考察し、偏差射撃としては最高レベルだと称した。 それを見たスネークも瞬時にその腕前を理解、彼女にスナイパーライフルを手渡すと、 今度はたった一発の銃弾で戦闘機のパイロットの頭を正確に射貫いたのだった。

スネークとともにクワイエットをミッションに出撃させるか否かで カズヒラ・ミラーと意見が対立したオセロットは、 クワイエットに自分のハンドガンを手渡し、高速で回転するヘリのローターの間に弾丸を通してみろと促す。 すると彼女は6発の弾丸をいとも簡単にすり抜けさせ、高い動体視力と深視力を示した。 またオセロットの観察により、クワイエットは両目を同時に利き目にできることも判明している。 焦点距離の違うものを同時に見ることができるため、片目でスナイパーライフルのスコープを覗きながらも もう一方の目で周囲を観察することができる。つまり彼女は観測手がいなくても単独で狙撃手として活動が可能であった。

ちなみに彼女の射撃に関して『寄生虫補完による生態と特殊能力』の項目に記した 『寄生虫補完』による恩恵もあると推測される。 想定される直接的な恩恵はやはり”視力の強化”であるが、先述した『両利き目』などといった能力が どこまで虫の力によるものなのかは不明である。 だが、同じく虫を宿す特殊部隊『スカルズ』の隊員たちと比べても、 狙撃という点でクワイエットは特出しているように見受けられるため、もともとの技量によるところも大きいと思われる。

近接戦闘

彼女はMGSV:TPPの劇中で、丸腰の状態であっても 銃を持った複数人の兵士を相手に近接戦闘で勝利できる実力を見せている。 これが『寄生虫補完による生態と特殊能力』に記したような 特殊能力にどこまで依存しているのかは分からない。 彼女は劇中で、片腕で男の兵士を持ち上げたり、片足の蹴りで敵を遠くまで弾き飛ばすなど、 その肢体からは想像できないような筋力も見せているが、 これについても寄生虫による特殊能力であるという確証はない。 だが、マザーベースの甲板でヴェノム・スネークと交戦した際には 彼の近接戦闘術”CQC”により制圧されており、 サイボーグのように人間ではありえないほどのパワーを持っているというわけでもないようである。

心境の変化

MGSV:TPPにおいて クワイエットは当初ヴェノム・スネークと敵対する立場にあったが、 彼との決闘に敗れダイアモンド・ドッグズのマザーベースへ導かれた後、 彼のバディとしてかつての雇い主であるスカルフェイスの討伐に貢献し、 劇中で度々スネークとその仲間たちの身を案じていると受け取れる行動を取る。 オセロットは彼女に対する印象について、どこか伏し目がちで、当初持っていたと思われる目的に対して”ためらい”を抱いているようであると語っている。 また、若き日の自分がそうであったように、もとは敵であったクワイエットはもはや伝説の英雄(スネーク)に惚れ込んでおり、 すでに彼の部下になっているのだと意見を述べた。

しかし、結局別れの時まで彼女が自分の気持ちを明確にする場面はなく、ただ行動によってのみ意志を示し続ける。 これについては劇中ではプレイヤーの分身たるスネークが多くを語ることもなく、 あくまでプレイヤー自身が彼女との複雑な絆、心境を推し量らなかればならないという、 ゲームとしてのインタラクティブな仕掛けとなっている。 劇中で描かれる”事実”は以下の通りである(おおよそ時系列順)。

  1. アフガンでの対決後、サイファーの戦闘機を撃ち落とし、結果的にスネークは命を救われる。 後にもとからマザーベースで声帯虫の英語株を蔓延させることが目的だったと明かされるため、 潜入の前に自らが死ぬ危険を免れるためであったという可能性は否定できない。
  2. マザーベースにてスネークらに危害を加えることはなく、脱走も試みない。 またオセロットによれば外部との通信も察知されていない。
  3. スネークが出撃しようとした際、もの言いたげに姿を現し、 オセロットから共に戦地へ行くことを望んでいるのか尋ねられると、 肯定しないが、否定もしていない。 ミラーから蔑まれるとそれに反発するように、 オセロットの提案に乗って自らの実力も示している。
  4. バディとしてミッションに参加するようになると、戦地ではスネーク(プレイヤー)の指示に従う。
  5. マザーベースのとある兵士を襲撃し、彼の口にナイフを突き立てる。 だが後にマザーベースが声帯虫による集団感染(エピデミック)に見舞われると、 襲われた兵士は初期に感染が確認されたうちの1人であったことが判明。 オセロットは、クワイエットが何らかの方法で感染者を見分け、 行動によってそれを伝えようとしていたのではないかと予想していた。 襲撃の際にスネークも『(彼女は)殺すつもりはなかった』とフォローしているが、真意は不明。
  6. マザーベースへと保護されたアフリカの少年達が、戦場で命を落とした仲間(シャバニ)のお守りを 消毒用の塩素が充満している基地の基底部に落としてしまった際、 自らの命の危険も顧みずその中に飛び込み、全身に傷を負いながらお守りを回収した。
  7. スカルフェイスからマザーベースで声帯虫の英語株を蔓延させるよう命令されていたが、 それを実行するつもりはないという意志をコードトーカーに語る。
  8. 基地で声帯虫が突然変異を起こして言語に依らず無差別に人間を殺害する事件が発生したことにより、 いくら自分が喋らなくても虫を宿している限り周囲に危害を加える可能性があると判断し、マザーベースを去った。
  9. スネークが握手を求めるとそれに応じようとした(戦車の攻撃により遮られてしまう/Episode45『静かなる消失』)。
  10. 蛇の毒に侵されたスネークの命を助けるため、 話せば自らが死に至る英語を話す決断をした。

また、彼女との親密度(パラメーター)を上昇させるにつれて、 ミッション中のバディとしての能力が向上するだけでなく クワイエットがスネーク(プレイヤー)に対して 次第に心を許していると思われるようなアクションを取るようになる。 主な出来事は以下の通り。

  1. 指示コマンドで『クワイエット』と名前を呼ぶと左手の親指を立てて応えてくれる(サムズアップ)。
  2. 空中司令室で彼女が同席している時にリラックスした様子を見せるようになり、 プレイヤーの方を穏やかな表情で見つめる、 近づいてきて存在をアピールする、などといったようなアクションを行うようになる。
  3. 雨天時にクワイエットがバディの状態でマザーベースへ帰還すると、 彼女がヘリからマザーベースの甲板へと飛び降り、雨の中で気持ちよさそうに水浴びをするイベントが発生する。 その際、スネークとの絆を確かめるように、彼と水しぶきをかけあってじゃれ合う様子を見せる。 先述の空中司令室でも微笑んでいるような表情を見せるが、 このイベントでは明確に笑顔を作り、声も出して無邪気に笑っている。

上記のような彼女の行動を鑑みると、彼女はダイアモンド・ドッグズと共に過ごした日々を経て、 少なくともスネークに対しては明らかに好意を寄せるようになったという印象を受ける。 しかし一方で、彼女がマザーベースを去った際、コードトーカーの口から クワイエットはスネークへの報復心を捨てきれていなかったということが明かされる。 彼女はそれ故に、コードトーカーが提案した”ボルバキア”を用いる 声帯虫発症への対抗策による治療を自らに施していなかった。 スネークへの報復心とは、かつてキプロスの病院で全身を焼かれ、 『寄生虫補完による生態と特殊能力』に記述したような、 普通の人間として生きていくことができない身体にされてしまったことに対する報復心である。 理性ではその報復心を否定しながらも、自らの悲惨な境遇を受け入れられないという葛藤が彼女には常にあったのかもしれない。

クワイエットがスネークたちの元を去る際に残したカセットテープ(『クワイエット・7』)において、 彼女は『”共通の言葉”を使って気持ちを伝えたかった』と語り、静寂を望んでいたわけではないという心境を明かした。 その上で彼女は、自らはスネークに復讐するために”報復”という言葉を与えられたが、 彼らとの間では別の言葉を共有し、結果的に自らは”感謝の言葉”によってそれに応えたというメッセージを語る。 ここで言う”言葉”の意味については、やはり明確化されておらずプレイヤーの解釈に委ねられている。 声帯虫を喉に宿した彼女が 復讐のためではなく感謝の気持ちから英語を口にする決断をしたということなのか、 先述したようにプレイヤーが彼女と信頼関係を築く日々の中で通わせた気持ちを言葉と例えたのか、 あるいはその両方を指しているなどと想像することができる。

その後の消息

MGSV:TPPでEpisode45『静かなる消失』をクリアすると、 クワイエットはスネークたちの前から姿を消し、二度と戻ることはなかった[]。 彼女は声帯虫の英語株を喉に宿しながらヴェノム・スネークを救うために英語を話したため、 その後、死亡したとも解釈できるが、劇中では彼女の最期は描かれていない。 だが、野島一人氏による小説『メタルギア ソリッド ファントムペイン(角川文庫出版/2015年)』においては 彼女が声帯虫によって命を落とすよりも前に自ら命を絶つ様子が明確に描かれている(初版, 567~568P)。 これについて野島氏はインタビューにて、 執筆後にMGSV:TPPを制作した小島秀夫監督から 彼女が声帯虫により発病したのかを含めて、生死はあえて曖昧に設定しているのだと指摘されたという[]。 つまり、クワイエットがその後どうなったかについてはプレイヤーの解釈に委ねられるという形になっており、 小説での展開もその解釈のひとつであると捉えることができる。 ちなみに小説はゲームの制作と並行して執筆されている。

テーマソング『Quiet's Theme』

MGSV:TPPでは 『Quiet's Theme』というクワイエットのテーマソングが使用されている。 この曲のボーカルは同作でクワイエットの声優を務めたStefanie Joosten(ステファニー・ヨーステン)氏であり、 ゲームのサウンドトラックにも収録されている(『METAL GEAR SOLID V ORIGINAL SOUNDTRACK』)。

劇中では彼女に纏わるシーンで度々この曲を聴くことができる(Episode45『静かなる消失』後のエンディングなど)。 また、クワイエットがバディとしてミッションに同行した際には鼻歌により意思表示をするが、その際に歌うのもこの曲である。

ちなみにメタルギアシリーズのボーカル曲を集めた『METAL GEAR SOLID VOCAL TRACKS』というサウンドトラックにおいては、 Quiet's Themeのオリジナル版に加え、MGSV:TPPのメインテーマソングを歌う Donna Burke(ドナ・バーク)氏によるカバーバージョンも収録されている(曲名は『Quiet's Theme (db tender)』)。

マザーベーススタッフ

MGSV:TPPでは Episode11『静かなる暗殺者』をクリアして彼女がマザーベースに迎えられると、ゲームシステム上もマザーベーススタッフとして登録される。 終始捕虜扱いで『営倉』から出すことは出来ないが、 SIDE OPS111『クワイエット訪問』達成後、バディとしてミッションに同行させることが可能。 ステータスは以下の通り。

戦闘A++
研究開発D
拠点開発E
支援C
諜報A++
医療D
スキル
前哨狙撃兵
  1. 遠距離狙撃に加え、隠密での偵察任務もこなす狙撃兵
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編以外での活躍

METAL GEAR ONLINE(PS4版)

(2015年発売)

MGSV:TPPに収録されたオンライン対戦モード(通称”MGO3”)にて、 同作からクワイエットがユニークキャラクターとして参戦。 疲労せずダッシュし続けられる、MGSV:TPP劇中のように透明化して高速移動できる、 高低差のある場所を跳躍で一瞬で移動できるといった特性を持つ。 また、スナイパーライフルを使用する際にはほとんど手ブレすることなく狙撃できる。

2019年現在もサービスは提供されている。

作品での活躍

『リトルビッグプラネット3』

(PS3・PS4/SCE/2014年発売)

追加コンテンツを購入することにより、 プレイヤーキャラクターの一人である”パタチュン”というキャラクターを MGSV:TPPのクワイエットのコスチュームに着替えさせることができる。

考・脚注

あだ名について


彼女のあだ名『クワイエット(Quiet)』は”静かな”、”おとなしい”といった意味を持つ英語であるが、 もとは彼女と交戦したソ連軍によりつけられたものであるため、 本来はそれに対応するロシア語である”Тихий”が正しい。 これがあとからダイアモンド・ドッグズによって英語に読み替えられている。

”Тихий”の読み方について、MGSV:TPPの日本語版ソフトの劇中における オセロットの台詞では”チシー”とされている。 ちなみに英語版ソフトにおいては、 そのロシア語の読み方(音)を英語表記にした”Tixij”という記述も使われている。

クワイエットのモデル


クワイエットというキャラクターについて、 オランダ人でモデル・女優として活躍するStefanie Joosten(ステファニー・ヨーステン)氏が その声優、フェイシャルキャプチャ、モーションキャプチャをすべて担当しているが、 キャラクターの顔(容貌)についても同氏の顔を3Dスキャンすることによって制作が行われている。 そのため、両者の顔を見比べると非常に似ていることが分かる。

ちなみに3Dスキャンの様子を、YouTubeにおけるコナミ公式チャンネルの動画で観ることができる ([MGSV] Character making - Stefanie Joosten as Quiet (3D Scan and Motion Capture)(2019-08-07 現在))。

言語について


彼女は劇中でアメリカ先住民族のひとつ『ナバホ族』の言語である『ナバホ語』を口にする。 しかし、それが彼女の母語である(ナバホ族出身の人間である)のかについては言及されていない。

プレイヤーキャラクターとクワイエット


MGSV:TPPではゲームシステム上、 メインのプレイヤーキャラクターであるヴェノム・スネーク以外にも仲間にした他の隊員たちも操作することができ、 その際にもクワイエットをバディとして同行させることが可能であるが、 あくまでデモシーンなどにおけるストーリーライン上では、 プレイヤーの分身であるヴェノム・スネークがクワイエットと絆を深める様子が描かれている。

クワイエットの復活について


MGSV:TPPにおいてクワイエットは Episode45『静かなる消失』をクリアするとマザーベースから姿を消し、 バディとして使用できなくなってしまうが、2015年11月10日に行われたソフトのアップデートにより 復活させることができるようになっている。 ただし、あくまでゲームシステム上のバディとして復活するだけで、 シナリオ上での再会は描かれない。

『[REPLAY]静かなる暗殺者』という形で彼女と初めて戦ったミッションが再プレイできるようになっており、 これを7回クリアすることでまたバディとして使用できるようになる (7回目だけタイトルが『[再会]静かなる暗殺者』と変化する)。

クワイエットの寄生虫について


クワイエットに特殊能力を与えている寄生虫について、 厳密には劇中で特殊部隊『スカルズ』の隊員たちに寄生する『覆い尽くすもの』と 同種であるとは明言されていない。 しかし、スカルズと共通した特殊能力(不可視化、高速移動など)や弱点(乾燥、まとまった水分)を持っているため、 覆い尽くすものと同じくオリジナル(『ジ・エンドの寄生虫』)を改良した虫であると思われる。 本頁では便宜上同種として扱う。

野島一人氏によるクワイエットの消息に関する証言


角川書店が運営する情報サイト『WebNewtype』におけるコンテンツ 『万城目学&野島一人「メタルギア」対談[後編](2019-08-07 現在)』に記載。

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