1990年代後半、ソ連、中国に隣接する中央アジアの小国ザンジバーランドに軍事政権が樹立した。 多くの兵士や科学者がその傘下へと入り、やがてザンジバーランドは核搭載二足歩行戦車『メタルギア』による核武装を遂げる。 1999年、事態を重く見た米政府は特殊部隊FOXHOUNDに現地への諜報活動を開始させた。 ザンジバーランドの統括者はかつてアウターヘブン蜂起で死亡したと思われていた20世紀最強の戦士ビッグボス。 ビッグボスの目的はかつてのアウターヘブンと同じく 米政府を影で操る存在愛国者達への蜂起であった。 この米政府(=愛国者達)とビッグボスの対立による 一連の騒動が後に『ザンジバーランド騒乱』と呼ばれる事件である。
当時のFOXHOUND総司令官ロイ・キャンベルは この困難な状況に対処できるのは、かつてアウターヘブンをたったひとりで陥落させた元FOXHOUND隊員 ソリッド・スネークしかいないと考え、彼を強制召還した。 そしてスネークは、キャンベルを指揮官として再び単独潜入作戦に挑むことになった (スネークはこの作戦中も愛国者達の存在を知ることはなかった)。
ソリッド・スネークはザンジバーランドでもその軍人としての卓越した能力を発揮し、 立ちはだかる傭兵たちや兵器を返り討ちにし、要塞の奥へと潜入していった。 しかしその先でスネークの前に意外な男が立ちはだかった。 それはかつてアウターヘブンで共に戦った戦友であり尊敬する先輩であったグレイ・フォックスであった。 彼は幾度となくビッグボスに救われた過去を持っていたため、その恩義と尊敬の心から、今回の蹶起に参加していたのだった。 スネークはかつての戦友が操るメタルギアを死闘の末撃破し、 その後彼との殴り合いの戦いにも勝利。スネークは死を受け入れたフォックスの最後を見送った (しかしフォックスは愛国者達の手により復活させられることになる)。
そして要塞の最深部へと到達したソリッド・スネークは、再びかつての上官ビッグボスと対峙する。 スネークは2005年のシャドーモセス島事件まで自分がビッグボスの クローンであることを知らないが、アウターヘブン、ザンジバーランドの事件中も 常に自分がビッグボスの重力圏で戦っていることを感じ取っていた。 そして彼は戦いから解放されるために、ビッグボスとの一騎打ちに挑み、死闘の末勝利した。 こうしてビッグボスの野望は再びソリッド・スネークの手で打ち砕かれたのであった。
しかしソリッド・スネークはザンジバーランドを陥落させたあとも、戦いから解放されることはなかった。 ビッグボスが(世間的に)死んでからもその遺志は他のクローンである リキッド・スネークやソリダス・スネークに受け継がれ、 依然としてソリッド・スネークの人生に影を落とし続けたからである。 彼はビッグボスと違い自ら戦いを好むことはなかったが、 2005年のシャドーモセス島事件を発端とし、ザンジバーランドまでとは違う 「自分の意志での戦い」をしていくことになる。