ジョニー佐々木(Johnny Sasaki)[注]は、メタルギアの正史シリーズに登場する人物で、 10年以上に渡り様々な部隊に所属し世界各地を転戦した軍人。 米軍に所属していた時期が長いが、フリーの傭兵としてロシア系の部隊で戦った経歴も持つ。 コンピュータオタクで日本の電気街・秋葉原に通っていることから”アキバ”の愛称で呼ばれる。 長男に代々”ジョニー”と名付ける家系の末裔。”お腹を壊しやすい”体質で、日々腹痛に悩まされている。
当初はシリーズでおなじみの”ネタ要素”を担うキャラクターという側面が強かったが、 後に主要キャラクターの一員となった。
名前 | ジョニー佐々木 (Johnny Sasaki)[注] |
別名 | アキバ (Akiba) |
性別 | 男性 |
所属組織 |
|
主な登場作品 | |
声優 |
|
声優(英語版) |
|
モーションキャプチャ | 村松和輝(MGS4) |
舞台は2005年。次世代特殊部隊の隊員として初登場。 本作で描かれる『シャドーモセス島事件』において 同部隊がテロリスト集団『ビッグボスの息子達』に参画しており、 彼は戦車格納庫棟・地下1階において独房の看守を担当している。 常に目出し帽(バラクラバ)をしているため、素顔の登場はない(もともとローポリゴンではあるが)。
1度目の登場ではDARPA局長ドナルド・アンダーソンと メリル・シルバーバーグを監禁する独房を監視していたところ、 脱獄したメリルに気絶させられ身ぐるみを剥がされる。 プレイヤー=ソリッド・スネークが発見したときには 四つん這いでパンツ一丁となり気を失っていた[注]。
2度目の登場ではスネークが敵に捕らえられた際に彼を監禁する独房を監視している。 この時プレイヤーが壁を叩いて音をたてると怒ったり、様々なリアクションが用意されている。 もともと風邪をひいていたのだがメリルに服を奪われて放置されたせいで悪化しており、ずっとクシャミをしている。 またそのせいもあってかお腹の調子も悪いようで、一定時間が経過すると腹痛に見舞われてトイレに駆け込むところが見られる。 プレイヤーが独房を脱出する手段は複数用意されているが、 こういったときに見せる彼の隙を突く方法もいくつか存在する。 独房の扉が開いた状態で彼に見つかると危険フェイズとなるが、応援は来なく終始タイマンである。 この時彼を殺害することも可能となっているが、 次作以降でも登場しているため、今となってみると殺害しないルートが正史ということになる。 また、彼を気絶させると1度目の登場の時と同じく四つん這いの体制で気を失う。 彼を倒さずに拷問部屋まで逃げた場合には特殊イベントが発生し、ジョニーがお腹を壊してトイレに駆け込み、危険フェイズが解除される。
ちなみに次世代特殊部隊は遺伝子治療によりソルジャー遺伝子を付加され強化された”ゲノム兵”の集団であるが、ジョニーも同じ境遇にあるのかは不明。 また、本作のオリジナル版では彼の名前は明示されていない。 初めて作中で”ジョニー佐々木”の名前が出たのは、やりこみ要素を追加して1999年に発売された『メタルギアソリッド インテグラル』のエンドクレジットにおいてである。
姿は登場せず、『プラント編』において音声のみ出演。 経緯は不明だが2009年現在、オルガ・ゴルルコビッチ率いる私兵部隊の隊員となっている。 本作で描かれる『ビッグシェル占拠事件』において 他の隊員たちと一緒にテロリスト集団『サンズ・オブ・リバティ』に従って ビッグシェルの警備にあたっている。相変わらずお腹の調子が良くない様子。
1度目の登場は、プレイヤー=雷電がシェル1・中央棟の中央広場でシークレットサービスの”リチャード・エイムズ”と接触した場面。 エイムズと会話するデモシーンの途中で、彼に促されソリダス・スネークらテロリストの会話を指向性マイクで盗聴するシーンがあるが、 そこでマイクを左の方へ振ると、お腹を壊してトイレにこもっているジョニー佐々木の独り言を聞くことができる。 お腹の調子は『アラスカの時よりひどい』らしい。 独り言の中で自身の境遇について、シャドーモセス島事件の時にメリルに身ぐるみを剥がされたのが”けちの付き始め”だったと嘆いており、 それ以前は周りから”エリート”と評価されていたことを語っている。
2度目の登場は、エマ・エメリッヒがオイルフェンスを渡るのを雷電が狙撃でサポートする場面。 指向性マイクを装備してエマの方向に向けていると、 警備兵であるジョニー佐々木がエマを見つけたことが分かり、その際の2人の会話を聞くことができる。 ジョニーは彼女を撃たずに逃してくれる。 その理由として彼は『戦場では可愛いコに近寄らない』ことが下痢に悩まされないための教訓だと シャドーモセス島事件で学んだためだと語っている。 だが結局、そのあとまたお腹を壊してトイレを求めて立ち去っていくのが分かる。 ちなみに去り際に名乗ろうとして『俺はジョニ…』まで言いかけているが、 これまで劇中の会話で彼の名前が出たことはなかった。 今作のエンドクレジットにおいては『ジョニー・佐々木』と表記されている。
1964年が舞台となり本人の登場はないが、 彼の祖父であり同名の”ジョニー”がソ連軍の兵士として登場。 プレイヤーの行動によって特殊なデモシーンが発生し、 プレイヤーキャラクターであるネイキッド・スネークとの会話を見ることができる 。 この会話において、彼らの一族が代々、長男に決まって”ジョニー”と命名する家系であることが判明する。 スネークは彼らを”ジョニー一族”と称した。 また、ジョニー佐々木の父親にあたるジョニーがすでに誕生し、アメリカ国内で生活していることも明かされた。
彼の登場は、ファンの間でおなじみとなった ”ジョニー”というキャラクターを本作でも登場させるためのファンサービス的な仕掛けである。
舞台は2014年、米軍兵士となっており、 メリル・シルバーバーグが率いる 各民間軍事請負企業(PMC)への査察部隊『ラットパトロール・チーム01』の隊員として登場。 今回は作中で『佐々木』の名前が登場することはなく、仲間からは愛称の”アキバ(Akiba)”、あるいは単に”ジョニー”と呼ばれる。 エンドクレジットにおいては『ジョニー(アキバ)』と表記される。 声優が変更となったことで印象も異なるが、同一人物である。 彼の素顔も本作で初めて明らかとなる。また、劇中の発言から軍人としてのキャリアが10年であることも判明。 以前のようなネタ要素としての登場ではなく主要キャラクターに昇格したことで、詳細な人物像が確立している。
本作ではメリルに従い、 大規模PMCの統括者リキッド・オセロットによる武装蜂起を阻止するため世界各地を転戦する。 メリルのことは”隊長”と呼ぶ。 少々間の抜けたキャラクターは相変わらずのようで、チーム内では失敗の多い問題児のような立場となっている。 プレイヤーキャラクターのオールド・スネークと初めて対面した際には一度背後を取るが、 その落ち着きのない様子から彼に『新米(ルーキー)』と挑発され、動揺した隙を突かれてCQCをかけられた。 しかし、コンピュータやトラップ技術に精通しているなど他メンバーと比べて特出する部分もあり、仲間との関係は良好なように見える。 また、持ち前の明るさと調子のいい言動で憎めないキャラクターをしており、チームではムードメーカー的な役割も担っていることが分かる。 基本的に全編通してプレイヤーとは協力関係にあり、ACT1『Solid Sun』においてはゲームプレイシーンで共闘する場面もある。 ちなみに、お腹を壊しやすい体質はまったく治っていないようで、今回はついに戦闘中に漏らしてしまう。
また、当時本来なら米軍兵士は全員ナノマシンによる戦場管理システム ”サンズ・オブ・ザ・パトリオット(SOP)”の管理下にあるはずなのだが、 彼は『注射が苦手』という理由で服務規程の定期注射をずっと避けていたためシステムの管理下にない。 これが原因で、SOPによって連携を図っているチームメイトの動きについて行けず足を引っ張っていた。 左腕に搭載した”ウェアラブルコンピュータ”を介してメンバーのSOP情報を収集してはいたが、 やはりそれでは満足にリアルタイムな情報連携ができなかったようである。 しかし、リキッド・オセロットの計画『ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』によって SOPシステムから切り離された兵士たちは副作用に苦しんだが、 ジョニーはその管理下にないことが功を奏し、他のメンバーやスネークを助けていた。 なお、ナノマシンによる体調制御があれば彼の腹痛が改善されていたのかもしれない。
ACT3『THIRD SUN』において、水に溺れて呼吸が止まったメリルに心臓マッサージと人工呼吸をし、命を救う。 また、息を吹き返したメリルに”ジョニー”と呼んでほしいと促す。 逆にメリルのことも名前で呼ぶようになり、2人の距離が縮まったことが伺える。 このシーンにおいて、目だし帽を取ってプレイヤーに対して初めて素顔を明らかにしている。 そしてACT5『OLD SUN』において、リキッドの戦艦アウターヘイブンでの戦いの最中、 シャドーモセス島事件で初めて会った時から メリルに恋心を抱いていたことを告白。見事彼女と結ばれることになる。 戦いからは無事生還しており、ゲームクリア後のエピローグでは、 彼とメリルの結婚式の様子を見ることができる。 ちなみにラットパトロール・チーム01へ参加したのもメリルを追ってのことだったようである。
MGS4の2014年時点で『この道10年のベテラン』と発言していることから、2004年頃には軍人となっていることが分かる。 MGS1の2005年時点では米軍の次世代特殊部隊の隊員となっているが、それに至った経緯は不明。 同部隊の母体となった米海兵隊の『バイオ・ケミ・ユニット』や、米陸軍の『テクニカル・エスコート・ユニット』、 傭兵派遣会社『OUTER HEAVEN(アウターヘブン)』などの出身である可能性がある。
2009年時点ではフリーの傭兵としてロシアのゴルルコビッチ私兵部隊の一員になっている。 その後メリルを追って、少なくとも2014年までに米陸軍の犯罪捜査司令部(CID)に所属している。
年齢については作中で言及されていないが、 MGS4での素顔や彼のキャリアを考えると、2014年時点で30歳前後と推測される。
長男に代々”ジョニー”と名付ける一族の末裔。 兄弟の有無などは不明だが、彼の名前もジョニーであることから長男である模様。 国籍については明言されていないが、 名前が”ジョニー(Johnny)”であることと、 祖父のジョニーの妻子が米国内で生活していたことから(MGS3より)、アメリカ人であると思われる。 MGS4で判明した素顔は白人のように見える。 また『佐々木』という姓を持っているため日系アメリカ人であると推測されるが、詳細は不明。 ちなみに、お腹が弱い体質も先祖代々である。
10年のキャリアを持つだけあって、銃火器の扱いについて高い技術を持っているように見受けられる。 MGS4の戦いにおいては ハンドガン、アサルトライフル、大型のアンチマテリアルライフルなどを使いこなしている。 また、コンピュータを使ったリアルタイムなデータ分析や、 トラップの設置・解除などにも精通している。
ゲーム中に使用するカードの一つとしてMGS2より『ジョニー佐々木』が登場。
ゲーム中に使用するカードの一つとしてMGS2より『ジョニー佐々木』が登場。 性能の異なる『ジョニー佐々木+』のカードもある。
MGS4に収録されたオンライン対戦モード(通称”MGO2”)にて、 同作から”ジョニー(アキバ)”がユニークキャラクターとして参戦。 敬礼アクションの代わりにMGS4本編で ラットパトロール・チーム01が集結した際のポーズを取る、 設置されたトラップを可視化する、 『サンズ・オブ・ザ・パトリオット(SOP)』の影響を受けないといった特性を持つ。 また、2種類の専用武器(『XM8 COMPACT』、『M82A2』)も使用可能。 だが仲間を撃ってしまうと罪悪感で一定時間動けなくなる、敵を3人連続で倒すとお腹を壊して”脱糞”してしまい これもやはり一定時間動けなくなるなど、マイナス面もある。 ちなみに漏らしてしまった後、”異臭”によって周囲の兵士を咳き込ませるという効果も持つ。
本サービスは2012年6月13日をもって終了している。
MGS1の開発において、背景のモデリングやテクスチャー制作を担当した スタッフ”佐々木英樹”氏のチーム内でのあだ名が”ジョニー”であったことに由来する。 佐々木氏は『METAL GEAR SOLID V THE PHANTOM PAIN』に至るまでシリーズの開発に参加している。