Javascriptに対応した環境でのみ閲覧が可能です。 賢者の遺産 - 用語事典 - メタルギアコンベンション
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賢者の遺産

最終更新日:2020-05-30

賢者の遺産(The Philosophers' Legacy)は、メタルギアの正史シリーズに登場する 組織『賢者達』が捻出した莫大な秘密資金。 第二次世界大戦中に連合国の中枢三大国(米中ソ)の重要な資金源として機能し、 後に米国の非政府諜報機関『サイファー(後の愛国者達)』の創設・運用資金となった。

メタルギアソリッド3 スネークイーター(2004年発売)』にて初めて登場し、 その後の作品でも物語の鍵を握る要素として度々その名前が語られる。


賢者達は第一次世界大戦終結時に、 後の第二次世界大戦における”連合国”の中枢三大国(米国、中国、ソ連)によって組織され、 彼らは大戦の勝利を決定づけるため、様々な技術(主に軍事技術)の研究開発や諜報活動を共同で推進する目的で 莫大な資金を捻出した。これが後に”賢者の遺産”と呼ばれるものである。

大戦の終結後、かつては同盟国であった米中ソ三国の賢者達は対立し、いわゆる”冷戦”の時代が到来。 それに伴って、三国は遺産の奪い合いという点でも争いを始めることとなる。 当初はソ連がその資金を独占していたが、 やがて1964年の『スネークイーター作戦』によって、GRUが所持していた遺産の”半分”を米国賢者達が奪取する。 しかしやがて、同作戦で指揮官を務めていたCIAの”ゼロ”という人物がそれを手中に収め、 さらに元米国賢者達のスパイである”オセロット”の協力によって ”残りの半分”も手に入れている(それがどこにあったかについては、劇中で『一部がKGBにある』という情報しか語られていない)。 かつて資金を所有していたGRUの大佐”ヴォルギン”によれば、 彼の持つ遺産はその総額の半分ながらも『1000億ドル』とされた (2020年現在の試算で、おおよそ10兆7800億円ほど)。

やがて1970年にゼロはその遺産を資金として 非政府諜報機関『サイファー』を創設する。 劇中で詳細には語られていないが、その後数十年におよび、サイファー、 ひいては『愛国者達』が強大な組織として世界に根付いていく過程で、 その運用資金として賢者の遺産が利用され続けたことが示唆されている。

中での扱い

本作で”賢者の遺産”が初めて登場。 1964年、冷戦下のソ連の地を舞台に、GRUの大佐”ヴォルギン”が所有する遺産を巡って 米中ソのスパイたちが暗躍する一連の事件が描かれる。 ヴォルギンによれば、賢者達の資金管理を担っていた彼の父親が 大戦終結時の混乱に乗じてそれをソ連が独占できるよう図ったのだという。 ヴォルギンはその資金を違法に相続していた。 同じく彼の話により、 連合国内における原子爆弾開発(『マンハッタン計画』)や宇宙ロケット開発、 そして本作で登場する元連合国軍の特殊部隊『コブラ部隊』の創設についても、 かつて賢者の遺産を資金源としていたことが示された。 またヴォルギンの配下における ”グラーニン”、”ソコロフ”による 研究開発費用もヴォルギンの”懐”から出ていた。

ヴォルギンの遺産はかつて彼の父親が スイス、オーストリア、香港など世界中の銀行に分散・洗浄(ロンダリング)しており、 ヴォルギンはその金の流れを記した”マイクロフィルム”を所持していた。 本作で描かれる事件を経て、CIAのFOX部隊による『スネークイーター作戦』が成功を収め、 部隊のエージェントである”ネイキッド・スネーク(後のビッグボス/本作のプレイヤーキャラクター)”の手で ヴォルギンの遺産(マイクロフィルム)は米国にもたらされることとなる。 当時表向きはヴォルギンの協力者として振る舞っていた ”ザ・ボス”、”オセロット”の両名も 実は米国のスパイとして暗躍しており、遺産の奪取に影から大きく貢献している。 また、スネークをサポートしながら裏では中国賢者達のスパイとして動いていた ”EVA(エヴァ)”は最終的に出し抜かれ、遺産の入手に失敗。それが原因で中国を追われることとなる。 事件中のマイクロフィルムの動きについては『マイクロフィルムの動き』の項目を参照。

本作のエンドクレジット後におけるオセロットの話によって ヴォルギンが所有する遺産が総額の”半分”であることが明かされる (ヴォルギン自身がそれを知っていたのかは不明。)。 遺産の”残り半分”の在り処については『まだKGBに「遺産」の一部が…』と語られたのみで、詳しく言及されていない。 また、本作ラストに登場する年表において、4年後の1970年にアメリカが残りの遺産を入手する旨が記載されている。 同年表では遺産と愛国者達の関連についても匂わせているが、明言はされていない。

マイクロフィルムの動き

本作ではヴォルギンの所有する賢者の遺産の在り処を記録したメディアとして ”マイクロフィルム”が登場し、遺産の奪い合いは実質的にそのマイクロフィルムの奪い合いとして描かれている。 さらに、他国を出し抜くために米国が用意した”偽物”も登場する。

ヴォルギンネイキッド・スネークを尋問するシーンにおいて 気分が高揚したためか、マイクロフィルムが彼の要塞(グロズニィグラード)の地下金庫に保管されていることを漏らしてしまう。 その際、部屋には遺産を狙うスパイたち(ザ・ボスオセロットEVA(エヴァ))が居合わせており、 ”タチアナ”に扮するEVAが思わず笑みを浮かべているのが確認できる。

初めてマイクロフィルムが登場するのは、プレイヤー=スネークグロズニィグラードの中央棟でヴォルギンとのボス戦に挑む直前のデモシーン。 スパイとしての正体が暴かれたEVAは地下金庫でマイクロフィルムを手にしたところを捕らえられており、 ヴォルギンは彼女から奪い返したフィルムを 『「賢者の遺産」そのもの』だとしてスネークらに見せつけている。 ヴォルギンスネークとの決闘に挑むにあたり フィルムをザ・ボスに託す。 これ以降、フィルムがヴォルギンのもとに戻ることはなかった。

やがて、本作ラストの決戦でスネークに討ち倒されたザ・ボスは 『これが我らを救う』として彼にマイクロフィルムを手渡している。 スネークはそのまま本物のフィルムを米国へ持ち帰ることとなった。 一方、エンディングのデモシーンで EVAは音声記録の中で自らが中国のスパイであると打ち明けると同時に 『「遺産」のマイクロフィルムは手に入れた』と発言しているが、 エンドロール後のオセロットの『中国側には偽のフィルムを掴ませました』という発言により 彼女が持っていたフィルムは米国が用意した”偽物”であったことが明かされる。 現に、EVAが去った後のシーンでもスネークはしっかりマイクロフィルムを持っている。 これについて、新紀元社より出版されている本作の『シナリオ・ブック』において ザ・ボススネークに本物のフィルムを手渡すシーンで 『偽物はEVAに。』という記述があるため、 ザ・ボスヴォルギンから本物のフィルムを受け取った後、 別で用意していた偽物をEVAに渡していたと分かる。 この”偽物”の動きを見ても、オセロットザ・ボスの 立場を理解してそのミッションをサポートしていたことは明らかであるが、 逆にザ・ボスオセロットの正体を知っていたかについては不明である。 スネークEVAが中国のスパイであることも知らなかったため、 偽のフィルムの存在も知らなかったと思われる。

ちなみに、デモシーンで登場するマイクロフィルムをよく見ると、 本物と偽物ではフィルムのデザインが異なっていることが確認できる。

舞台は1970年。後に『サンヒエロニモ半島事件』と呼ばれる事件が描かれる。 事件の裏ではオセロットが黒幕的な存在として暗躍しており、 彼は当時FOX部隊を統率していた米軍兵士”ジーン”によるテロ行為を誘発させることで、 米国賢者達の中心人物であるCIA長官と対面する機会を得る。 本作のラストにおいてオセロットはCIA長官を暗殺し、 かつて『スネークイーター作戦MGS3)』で 彼らにもたらされていた遺産の半分(その在り処を示すデータ)を奪い返した。 しかし本作においては彼が遺産を手にした目的は明言されず、暗示されるに留まっている。 また、遺産奪取においてオセロットに”協力者”がいることも示されているが、 その正体も明言はされていない(ただし、話の流れから、”ゼロ”であると推測できるようになっている)。 さらに、MGS3の年表によれば同じく1970年中に”残り半分”も米国に渡っているはずだが、 それについても本作では言及されていない。

ちなみに、同作中で米・国防総省のスパイとしてジーンの配下に潜伏していた 兵士”カニンガム”は プレイヤーキャラクターの”ネイキッド・スネーク(=ビッグボス)”に対し 繰り返し遺産の”残り半分”の在り処について尋問するが、スネークはその在り処どころか、 かつて自らの手で米国に持ち帰った遺産が半分であったことも知らない様子であった (ただしそれが嘘である可能性も否定はできない)。 カニンガムの目的については、 単に国防総省も遺産の入手を試みていたなどが推測されるが、詳細は不明である。

舞台は2014年。 本作ではかつて”ゼロ”が英雄”ザ・ボス”の遺志を継ぐ組織として 『愛国者達』を創設していたことが語られるが、 ACT5『Old Sun(老雄の太陽)』のラストにおいて”リキッド・オセロット”の口から、 その愛国者達の創設・運用資金として”賢者の遺産”が使用されていたことが明かされる。 本作では愛国者達の創設メンバーとして”オセロット”が参加していたことも語られているため、 明言こそされていないが、 MPOにおけるオセロットの協力者がゼロであったこと、 そして彼が賢者達から奪取した遺産をゼロに提供していたことが示された。 ただしMPO同様、スネークイーター作戦で回収されなかった”残り半分”の行方については 本作でも言及されていない。

舞台は1974年。 第四章『幻想の平和』クリア後、ブリーフィングファイルとして ”EVA(エヴァ)”から”ビッグボス(本作のプレイヤーキャラクター)”に向けた 音声メッセージ『EVAからのメッセージ』を聴けるようになるが、 ”その1”の冒頭にてEVAが 『「賢者の遺産」は”有効に”使われているみたいね…』と発言している。 前作MGS4ではビッグボスと”ゼロ”の対立による 愛国者達の内部分裂があったこと、またその創設メンバーとしてEVAも参加していたことが語られており、 そのEVAの発言には皮肉と自嘲の意図が込められていると察することができる。

舞台は1984年。 カセットテープ『オセロットのブリーフィング・3』>『オセロットとの出会いと、ある組織の結成』にて、 簡単ではあるが、スネークイーター作戦で回収されていない賢者の遺産の”残り半分”の行方についてついに言及される。 オセロットによると、 彼は1970年の愛国者達創設後にその行方を追ってすべてを回収し、 その資金もすべて”ゼロ”に提供していたとされる(回収の経緯などについての詳細は不明)。 それはまだゼロと”ビッグボス”が対立するより前の出来事であり、 オセロットのその行動はビッグボスの指示によるものだった語られる。 ただし、この音声記録におけるオセロットの会話の相手は ”ファントム”であるため、その”指示”については事実との乖離もあるかもしれない。 なお、MGS3ラストの年表を踏まえると、彼による”回収”は1970年の内に完遂されていることになる。

ちなみに、本作では1970年にゼロによって創設された組織が 当時には『サイファー』と呼ばれていたことと、 やがてゼロの代理人となる意思決定AI(人工知能)の管理プロジェクトとして 『愛国者達』が発足したという経緯が明かされている (前作MGSPWでもサイファーの名は挙がっていた)。

更新情報

2023-11-12
  1. MGS2 ストーリー攻略ガイド』の”08: エンディングまで (最終ページ)”を公開しました。
2023-11-04
  1. MGS2 ストーリー攻略ガイド』の”07: アーセナルギア潜入まで”を公開しました。
2023-11-01
  1. MGS2 ストーリー攻略ガイド』の”06: ヴァンプ戦まで”を公開しました。
2023-10-24
  1. 本日『メタルギアソリッド マスターコレクションVol.1』が発売したことを受け、関連する作品の作品紹介ページを更新しました。
2023-10-22
  1. まだ作成中ですが、MGS2のマップ付き攻略『MGS2 ストーリー攻略ガイド』を作成したところまで公開しました。現在、”ハリアー戦”まで対応しています。
2023-09-08
  1. MGS3 ストーリー攻略ガイド』の”09: エンディングまで (最終ページ)”を公開しました。あわせて『ケロタン一覧』のページも設置しました。引き続き、MGS2のマップ付き攻略も作成中です。
2023-09-01
  1. MGS3 ストーリー攻略ガイド』の”08: ヴォルギン戦まで”を公開しました。
2023-08-28
  1. MGS3 ストーリー攻略ガイド』の”07: ザ・ソロー戦まで”を公開しました。
2023-08-20
  1. MGS3 ストーリー攻略ガイド』の”06: ザ・フューリー戦まで”を公開しました。
2023-08-15
  1. MGS3 ストーリー攻略ガイド』の”05: ジ・エンド戦まで”を公開しました。
2023-08-08
  1. まだ作成中ですが、MGS3のマップ付き攻略『MGS3 ストーリー攻略ガイド』および”各種情報ページ”を作成したところまで公開しました。現在、”ザ・フィアー戦”まで対応しています。
2023-07-12
  1. マスターコレクションの発売に備え、MGS1のマップ付き攻略『MGS1 ストーリー攻略ガイド』および『MGS1 武器・アイテム一覧』を公開しました。MGS2MGS3の攻略も順次作成中です。
2023-06-22
  1. 新たに各種情報 (発売日、収録内容、プラットフォーム)が発表されたことを受け、『メタルギアソリッド マスターコレクションVol.1』の作品紹介ページを更新しました。
2023-05-25
  1. 本日『PlayStation Showcase』にてMGS3リメイク作品『メタルギアソリッド デルタ スネークイーター』、および旧作移植版『メタルギアソリッド マスターコレクションVol.1』が発表されました。
2022-12-24
  1. 用語事典の『メタルギア サヘラントロプス』のページを更新しました。
2022-12-11
  1. キャスト(声優、モーションアクター)が参加している作品について、2010年代以降にリリースされた作品の各紹介ページに『キャスト』の項目を追加しました(『作品一覧』)。
2022-12-10
  1. キャスト(声優、モーションアクター)が参加している作品について、2000年代後半までにリリースされた作品の各紹介ページに『キャスト』の項目を追加しました(『作品一覧』)。
2022-11-25
  1. ボーカル&ドラマCD『メタルギアソリッド ピースウォーカー 平和と和平のブルース』の作品紹介ページを作成しました。あわせてシリーズの分類と繋がりにも記述を追加しました。
2022-10-31
  1. メタルギアソリッドV ファントムペイン』作品紹介ページの『登場人物』にキャラクターグラフィックを掲載しました。
2022-10-12
  1. 人物事典の『リキッド・スネーク』のページに『イーライ』の項目を追加しました。
2022-10-11
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  2. 人物事典の『ソリッド・スネーク』のページに『最期について』の項目を追加しました。
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  1. 人物事典の『ソリッド・スネーク』のページに『髪の色について』、『バンダナの出自について』の項目を追加しました。
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  1. 人物事典の『ソリダス・スネーク』のページに『年齢について』の項目を追加しました。
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2022-01-21
  1. 人物事典の『リキッド・オセロット』のページにイラストを掲載しました。
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  1. 人物事典に『イロコィ・プリスキン』のページを追加しました。
2022-01-03
  1. 作品一覧ページのレイアウトを変更しました。
2022-01-01
  1. サイトのデザインをリニューアルしました。
  2. 各ページでサイトの更新情報が確認できるようになりました。
  3. 各コンテンツページについて、PC版サイトはサイドバーに、スマホ版サイトはページ下部に、それぞれコンテンツ巡回用のメニューを設置しました。

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