ボム蛇合戦(ボムへびがっせん/Snake vs. Bomberman)は、2025年にコナミから発売されたゲームソフト 『メタルギアソリッド デルタ: スネークイーター』の”Xbox Series X/S版”に収録されたボーナスコンテンツで、かつてハドソンが開発し 後にコナミが版権を引き継いだゲームシリーズ『ボンバーマン』とのコラボレーションミニゲーム。 ”スネーク”を操作して、原作ゲーム(ボンバーマン)のような球状の爆弾 (ボム)を投擲することで ゲームステージ内を彷徨っているボンバーマンたちをすべて倒すという内容になっている。 ゲームの冒頭には、本コンテンツ用に音声が新規収録されたストーリーパートも用意されている。
2025年にマルチプラットフォーム向けに発売されたゲームソフト『メタルギアソリッド デルタ: スネークイーター(以下、MGSΔ)』の ”Xbox Series X/S版”にボーナスコンテンツとして収録されたミニゲーム。 かつてハドソンが開発し、後にコナミが版権を引き継いだゲームシリーズ『ボンバーマン』との コラボレーションによって開発されたミニゲームであり、 ”スネーク”を操作して ゲームステージ内を彷徨っている”ボンバーマン”たちをすべて倒すことが目的となる。 ちなみに、簡単であるがオープニングではストーリーパートも用意されており、 新規収録されたキャラクターボイスを聴くことができる(後項で解説)。
基本的なゲームシステム、グラフィックはMGSΔ本編と同じで、攻撃手段として 『ボンバーマン』シリーズと同じように十字型にまっすぐ爆風が広がる 球状の爆弾(ボム)が用意されている。それを投擲して 爆風にボンバーマンを巻き込めば吹っ飛ばす(倒す)ことができるのだが、投げたボムは転がらず 地面に”ピタッ”と設置される演出になっており、原作(ボンバーマン)のゲーム性が再現されている(設置された時には、爆風の範囲がマス状のアイコンで表示される)。 ボンバーマンたちも、スネークと同じようにボムを投擲して反撃してくる。 ゲームはステージ制で、ボンバーマンをすべて倒すとステージクリアとなる。 タイムアタック形式でクリア時間が記録されるが、特に制限時間はない。 一部のステージでは、原作(ボンバーマン)のバトルステージを再現した 四角形の迷路のようなエリアが用意されており、そのエリアに入ると 同じく原作のように上からの固定カメラとなる。
すべてのステージをクリアすると、報酬として 爆弾(ボム)の形をした帽子『ボムキャップ』がMGSΔのゲーム本編で装備品として使用可能となる。 また、各ステージには”隠しキャラクター”として、メタルギアシリーズのキャラクターがモチーフとなったボンバーマン (『メタルギア星のボンバーマン』)が1人ずつ配置されており、 それらをすべて倒してクリアすると、先述した帽子の金色バージョン『ボムキャップゴールド』が解放される。 メタルギア星のボンバーマンは、『ソリッド・スネークボンバー』『ネイキッド・スネークボンバー』 『雷電ボンバー』『オールド・スネークボンバー』の4種類。 いずれのキャラクターも本作が初出ではなく、2017年以降に コナミIPとして新展開されている『スーパーボンバーマン R』シリーズに プレイアブルキャラクターとして登場している。
なお、本コンテンツのゲームステージなどは、もともとMGSΔのリメイク元である 『メタルギアソリッド3 スネークイーター(2004年発売)』に収録されていた 『猿蛇合戦』というコンテンツがベースとなっており、ゲームステージにおけるスネークの音声も 同コンテンツのものが流用されている。ボム蛇合戦が収録されていないMGSΔのPlayStatin 5版, Steam版には 代わりに猿蛇合戦のリメイク版が収録されている。
ゲーム開始時(オープニング)には ストーリーパートが用意されており、今回のボンバーマンとのバトルミッションが実施されるに至った経緯を知ることができる。 本作の主人公(プレイヤーキャラクター)である”スネーク”は MGSΔ (≒MGS3)のグラフィックがそのまま使用されているものの、 設定上は、MGS3よりも前の作品に登場した”ソリッド・スネーク”になっている。 ストーリーパートは無線画面によって展開され、 スネークの仲間である”オタコン (CV:田中秀幸)”と”メイ・リン (CV:桑島法子)”による 新規収録ボイスの会話を聴くことができる(周波数は、原作ゲームでセーブ用の専用回線として オタコンとメイ・リンが担当していた『140.96』)。 いずれも、初期の登場作品である『メタルギアソリッド(1998年発売)』 『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ(2001年発売)』における キャラクター性を再現したようなセリフ・演技となっている。 なお、スネークについては音声の新規収録はなく、事前に録音された オタコンとメイ・リンによる音声メッセージをスネークが聴いているというシナリオになっている。
オタコンの手配によって、スネークは”米軍の演習”に潜入し 非公式に参加する予定だったのだが、『伝説の英雄であるスネークが 今さら普通の演習に参加しても意味がない』と主張するメイ・リンの独断によって、”予想もできない相手”が新たな演習相手として用意されていた。 その相手とは、ボンバー星からやってきたロボット生命体”ボンバーマン”。 オタコンは当初、スネークが 爆弾を使う宇宙人と戦うという異常事態に恐怖するが、メイ・リンから『ボンバーマンは正義のロボット生命体』『日本ではアニメ化するくらい人気』という情報を聞くと、 『和製アニメ(ジャパニメーション)のヒーローならいいやつに決まってる』と安心する。
さらにオタコンが、 ボンバーマンたちがスネークと対戦したがっている理由を尋ねると、メイ・リンは、ボンバーマンのゲームシリーズにおける悪役(宿敵)である”バグラー”の名前を挙げ、 彼を『ヒゲの生えたオジサン』と説明する。すると、同じくヒゲのオジサンであるスネークの宿敵”ビッグボス”に思い至ったオタコンは、メイ・リンの言葉を代弁する。 どうやらボンバーマンたちは、そんなビッグボスをバグラーに見立てて訓練を行いたかったのだという。 しかし、彼を見つけることができなかったボンバーマンたちは、ビッグボスに瓜二つなスネークを代役に選んだのだった。 そしてオタコンとメイ・リンはスネークに対して、『君は今日、バグラー役だ!』『あなたはバグラーよ!』と告げる。 こうして、強制的にバグラーに扮することとなったスネークは、ボンバーマンたちが待ち受けるバトルステージへと赴く。
本作のゲームステージは全7ステージ。 ベースとなった『猿蛇合戦』と同じく、 ステージ名が映画のタイトルのオマージュになっている。 スネークがボンバー星からやってきたボンバーマンと対戦するというストーリーに合わせて、オマージュ元は いずれも人類が地球外生命体と遭遇する映画となっている。