スコット・ドルフ(Scott Dolph)は、メタルギアの正史シリーズに登場する人物で、 アメリカ海兵隊の総司令官(CMC)を務めた軍人。 海兵隊が独自に新兵器『メタルギアRAY(レイ)』を開発すると そのプロトタイプの演習を行うため、海兵隊員とともにタンカーによる偽装運搬を担当する。 しかしその際、後に『タンカー沈没事件』と呼ばれる事件に巻き込まれる。
名前 | スコット・ドルフ (Scott Dolph) |
性別 | 男性 |
所属組織 | 米海兵隊 |
主な登場作品 | メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ |
声優 | 郷里大輔 |
声優(英語版) | |
モーションキャプチャ | 不明[注] |
物語の序章である『タンカー編』にて、アメリカ海兵隊の総司令官(CMC)として登場。 舞台は2007年。 2年前に発生した『シャドーモセス島事件』を皮切りに 世界中に核搭載二足歩行兵器『メタルギア』の技術情報が拡散、その亜種が多く開発されていることを受けて、 米海兵隊はその技術を流用しつつ”対メタルギア兵器”として 新兵器『メタルギアRAY(レイ)』を開発。 同兵器は水陸両用であり、スコット・ドルフ率いる海兵隊員たちは完成したプロトタイプの潜航演習を実施するため それを”偽装タンカー”により輸送、タンカーはハドソン川を下流へと進んでいた。 タンカーの航行中、司令官であるドルフは、 メタルギアRAYが鎮座するタンカーの船首部にて部下たちに演説を行っていた。 演説では、同兵器の戦略的価値や性能について説く。 また、前作『METAL GEAR SOLID』でも語られた 第三国に核兵器製造に必要な技術者や資源が流出している問題について、 そこにメタルギアが加わることでより深刻化していることなどについても触れている。
やがて演説は終了するが、それを見計らったように、 リボルバー・オセロットとセルゲイ・ゴルルコビッチの率いる武装集団が姿を現し会場を占拠、 彼らはメタルギアRAYの強奪を宣言する。 さらに状況は転がり、オセロットはゴルルコビッチを裏切って彼を射殺。 その際、ゴルルコビッチが人質に取っていたスコット・ドルフもともにオセロットによる銃弾に貫かれ、死亡する。 やがてRAYはオセロットにより強奪され、 彼が仕掛けたC4爆弾によりタンカーは沈没する。 この事件は後に『マンハッタン沖タンカー沈没事件』と呼ばれる。
プレイヤーキャラクターであるソリッド・スネークは、 世界中のメタルギアへの諜報・破壊活動を行う NGO団体『フィランソロピー』のエージェントとして同タンカーに単身潜入しており、 その顛末を見届けることになる。 ちなみに、プレイヤーはドルフが演説を行っている最中にメタルギアRAY開発の証拠として写真を撮影するのだが、 彼の演説が終わるまでをタイムリミットとしてミッションをこなさなければならない。
ちなみに、オセロットが『愛国者達』と発言したことに対して 『「らりるれろ」だと!?』と反応しており、ドルフは愛国者達の存在について認知しているようであった。 彼が行った演説の中においても、メタルギアRAY計画に反発する勢力や 己の利権のために米国の国策を操る存在として愛国者達が暗躍していることを示唆している[注]。
彼は『ビッグシェル占拠事件』におけるテロリスト集団『サンズ・オブ・リバティ』の一員であり 特殊部隊『デッドセル』のリーダーである”フォーチュン(本名:ヘレナ・ドルフ・ジャクソン)”の父親である (MGS2のプラント編におけるイロコィ・プリスキン(=ソリッド・スネーク)との無線より)。 そのため、フォーチュンの元夫でデッドセルの初代リーダーであった ジャクソン大佐は彼の義理の息子にあたる。
特殊部隊『デッドセル』の一員である兵士”ヴァンプ”が彼の愛人であった噂がある (MGS2のプラント編におけるイロコィ・プリスキン(=ソリッド・スネーク)との無線より)。 ドルフは妻子持ちであることから、男性であるヴァンプと関係を持っていたことを考えると 彼は”バイセクシャル”であると思われる。