メタルギアシリーズでは”小島秀夫”氏が監督を務める『小島秀夫監督作品』が代表として挙げられますが、 その他に、小島作品の内容を踏襲したスピンオフ作品や、世界観を分けた外伝作品なども多く存在します。 本ページでは大きく『正史シリーズ』、『外伝作品』の2つに分類し、 それぞれに属する作品群のストーリー的な繋がりを紹介しています。
なお、本ページでは固有のストーリーを持った作品のオリジナル版のみを紹介しています。 派生作品を含むシリーズ全作品の一覧は『メタルギアシリーズ作品一覧』のページを参照してください。
正史シリーズとは、主に『小島秀夫監督作品』と呼ばれる作品を主軸とした メタルギアシリーズを代表する作品群を指す。 公式では小島秀夫監督作品のみを指して正史シリーズと呼称する場合があるが、 それらと世界観を共有しストーリー的な繋がりを持つ、いわゆる『スピンオフ作品』も存在している。
小島秀夫監督作品とは、メタルギアシリーズの生みの親であるゲームデザイナー”小島秀夫”氏が制作総指揮を務め、 企画、ゲームデザイン、脚本、演出を自身で手掛けた作品を指す。 プロモーションや作中のテロップにおいては”A HIDEO KOJIMA GAME”という呼称も用いられる[注]。
該当する作品は以下の9作品。 プラットフォームはオリジナル版のものを記載。 拡張版や移植版、リメイク作品などについては各作品の紹介ページを参照のこと。
すべての作品が世界観を密接に共有し、作品内時間で50年間に及ぶ壮大なサーガを形成する。 大河シリーズとして繋がりを持ちつつも各作品で独立したストーリーを描き、 また特にMGS1以降の作品では固有のテーマと強いメッセージ性を持っていることも大きな特徴である。
MGSPWはナンバリングタイトルとなっていないが、 発売前に旧小島プロダクションによる公式ブログにおいて、 当初『メタルギアソリッド5 ピースウォーカー』というタイトルになる予定であったものの 大人の事情(恐らく携帯ゲーム機用のソフトであること)によって変更となったことが明かされている[注]。
スピンオフ作品とは、小島秀夫監督作品とは開発形態や作品形態が異なるものの、 それらの作品群と世界観を共有し、ストーリー的な繋がりを持つ作品を指す。
該当するゲーム作品は以下の2作品。
加えて、以下はゲーム作品ではないが、実質的なスピンオフ作品に該当する。
脚本の執筆については、MPOでは小説家の”三雲岳斗”氏、 MGRでは旧小島プロダクションのスタッフである”玉利越”氏、 平和と和平のブルースでは同じくスタッフの”村田周陽”氏と”平野聡”氏が それぞれ担当している。 玉利氏と村田氏については、小島作品の脚本班としても 参加しているスタッフである。
ちなみに小島氏は、MPOでは『総監督/プロデューサー』、 MGRでは『制作/総指揮』、 平和と和平のブルースでは『企画/原案/監修』という形でクレジットされている。 特にMPOでは監督という言葉が使われているため誤解を招きそうだが、 いずれの作品でも”監督(ディレクション)”は別のスタッフが担当している。
スピンオフ作品については、『正史』の一部と見なすかどうかについてユーザーの間では解釈が分かれることがある。 特にMPOはストーリー上に小島作品との相違点をいくつか含んでいるため、 扱いの難しい作品となっている。これに関する詳細は以下のページにて解説している。
正史シリーズは作品内のストーリーの時系列順が発売順と一致していないことが大きな特徴である。 全11作品の時系列順と主なエピソードの年表は以下のページに記載している。
外伝作品とは、正史シリーズとは世界観を分かつ、 いわば”パラレルワールド”を描いた作品を指す。
MGGB・MGAシリーズとは、旧小島プロダクションに所属していたゲームデザイナー”野尻真太”氏が監督を務めた作品群を指す。 メタルギアの外伝作品の中では唯一、強いシリーズ性を持つ。
該当する作品は以下の3作品。
野尻氏は全作品において『ディレクター』としてクレジットされている。 シナリオ(脚本)については、MGGBは福島智和氏、MGA1は栃堀木氏/村田周陽氏/福島智和氏、 そしてMGA2は野尻氏が担当している。
なお、厳密にはMGGBがMGA1、MGA2の2作品と世界観を共有しているという明確な公式情報はない。 しかし、MGGBの劇中で聴く(実際には読む)ことのできるラジオドラマ『アイデアスパイ 2.5(ツー・ハン)』の中で 名前が挙がる”ドクター・コペルソーン”と、 MGA2の登場人物である”トマス・コペルソーン”について、 MGA2の攻略本の中で両者が同一人物であることが明記されている。 前者は先述の通り”ラジオドラマ”であるが、MGGBではゲーム本編でも 登場人物の一人である”メイ・リン”が度々”コペルソーン博士”の名前を口にするため、 同作中でも実在の人物であると思われる。 以上の根拠から、本Webサイトでは3作品が世界観を共有しているものとして扱う。
MGGB・MGAシリーズでは発売順と時系列順が一致している。 また、MGGBは正史シリーズ・小島秀夫監督作品の 第1作目である『メタルギア』で描かれた内容を前日譚としており、 そこから正史シリーズとは別の世界線に分岐する形となっている。
タイトル | 時代設定 |
メタルギア(小島秀夫監督作品) | 時期不明 |
メタルギア ゴーストバベル | 7年後(21世紀初頭) |
メタルギア アシッド | 2016年 |
メタルギア アシッド2 | 20XX年 |
初代メタルギア(以下、MG1)のストーリーを引き継いでいるが、 実際には同作で描かれる事件の背景が正史シリーズとは異なっている。 ただし、正史シリーズにおいても、MG1のストーリーにおける背景はそのほとんどが 同作の本編中ではなく後の作品や裏設定で語られるものであるため、プレイ上の違和感はほとんどない。
またMG1の時代設定について、正史シリーズでは 同作の本編ではなく後の作品で1995年と定められたため、この時間軸においても同様なのかは不明である。 だがMGGBの時代設定がその『7年後』であり『21世紀初頭』とされているため、 正史シリーズ同様、1990年代であると思われる。
MGGB・MGAシリーズの他にも、 固有のストーリーを持った外伝作品が存在する。 なお、紹介する外伝作品の中には 別作品のボーナスコンテンツとして収録されたものも含んでいる。
”A HIDEO KOJIMA GAME”という映画的な作品の呼称について、 小島秀夫氏はSNSで『企画、ゲームデザイン、脚本、演出、監督を全て自分で 、責任を持って創ったという、僕なりの宣言』であると語っている (小島秀夫監督の公式Twitterより)。
旧小島プロダクション公式ブログ『コジブロ』の 2010年2月23日更新の記事(2019-10-19現在閲覧可能)に情報あり。 同記事には初期タイトル案時のロゴの写真も掲載されている。
Nintendo Entertainment System(ニンテンドーエンターテインメントシステム)は、 日本で1983年に発売されたゲーム機『ファミリーコンピュータ』をベースに 筐体の変更が施されて数年後に海外で発売されたゲーム機。通称『NES(ネス)』と呼ばれる。 ソフト(カセット)に互換性はなく、いずれかでしか発売されていないソフトもあるため実質的には別のゲーム機であるが、 日本のファミコンでヒットした有名タイトルがNESでも多くリリースされており、 日本においては『海外版のファミコン』と認知されることが多い。 日本のファミコンと同様に大ヒットし、当時の北米におけるテレビゲーム市場を活性化させた。