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1980年代に米国の非政府諜報機関サイファーの構成員である スカルフェイスという男が推進した計画。 スカルフェイスはサイファーが破棄した 『民族浄化虫計画』という計画における研究内容を 組織にも知らせずに密かに引き継ぎ、自身の野望のために声帯虫を用いた 生物兵器の開発を進めた。
スカルフェイスはかつて戦争で故郷を侵略され、 何度も支配者の話す”言語”を押し付けられたという過去を持っていた。 人間の思考形態は言葉に起因するため、 母語を奪われればかつて持っていた価値観を言い表すための言葉さえもやがて見失ってしまう。 スカルフェイスは最も世界から少数民族の言葉を殺した 覇権言語である”英語”に対して強い報復心を抱く。 そのため彼はすべての民族同士が互いの存在を否応なしに受け入れ、民族同士がイコールで結ばれる世界の創造を目指した。 その計画の一環として彼は英語を喋る人間を殺害する生物兵器『民族解放虫』の開発を進めたのだった。
スカルフェイスはコードトーカーと呼ばれるアメリカ先住民族・ナバホ族出身の老科学者に対し、 彼の一族の人々を人質に取ることで太古の寄生虫声帯虫を生物兵器に改造するよう強要した。 そしてスカルフェイスはやがて改造型声帯虫の”英語株”を完成させるに至る。 しかしスカルフェイスは1984年にこの民族解放虫計画を巡って サイファーの創設メンバーの一人であるビッグボス率いる ダイアモンド・ドッグズと抗争し、野望半ばで生命を落とす。 英語株は3つ作られていたが、その全てがダイアモンド・ドッグズの手によって処分されたため 世界に広まることはなかった。