メタルギア オンライン(METAL GEAR ONLINE)は、コナミの”メタルギアソリッド”シリーズにおける ゲームシステムをベースとしたオンライン対戦ゲーム。略称”MGO”。 『メタルギアソリッド3 サブシスタンス(2005年発売)』に収録された通称”初代MGO”、 『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット(2008年発売)』に収録された通称”MGO2”、 『メタルギアソリッドV ファントムペイン(2015年発売)』に収録された通称”MGO3”の 3バージョンが存在する(2021年現在)。 基本的には各作品の付属コンテンツという形になっているが1本のゲームとしてのボリュームが大きく、 初代MGO、MGO2に関しては単体のゲームディスクも発売された。
初代MGO、MGO2はすでにサービスが終了している。 MGO3については、PlayStation 3、Xbox 360向けのサービスはすでに終了しているが、 他プラットフォームについてはサービス継続中となっている。
タイトル | メタルギア オンライン(METAL GEAR ONLINE) |
開発元 |
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発売元 | コナミデジタルエンタテインメント |
ジャンル |
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プレイ人数 |
初代MGO
MGO2
MGO3
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プラットフォーム |
初代MGO
MGO2
MGO3
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発売日[注] |
初代MGO
MGO2
MGO3
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対象年齢 |
初代MGO
MGO2
MGO3
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公式サイト | https://www.konami.com/mg/mgs5/tpp/jp/online/(MGO3/2021年現在) |
”メタルギアソリッド”シリーズのゲームシステムをベースとした多人数対戦型のオンラインゲーム。 略称”MGO(エム・ジー・オー)”。 基本的なゲーム性はシューティング対戦となるが、 シリーズならではのステルス性や近接戦闘術”CQC”もゲームデザインに組み込まれている。
元となるゲーム(小島秀夫監督作品)の”オンライン対戦モード”として 収録される形でリリースされており、3つのバージョンが存在する(2021年現在)。 いずれもタイトルが同じ『METAL GEAR ONLINE』であるため、 本ページでは便宜上、以下のように呼称する。
いずれも基本的に元となるゲームのシステムが踏襲されているが、 ”ヘッドショット”による一撃殺傷の実装や、CQCのバリエーション・強度変更など オンライン対戦のための様々なバランス調整が行われている。 また、テキストチャット、ボイスチャットによってプレイヤー同士の連携、交流も可能となっている。 使用キャラクターの音声で意思疎通を行う『プリセット無線』の機能も特徴的である。
ちなみに、『メタルギアソリッド ポータブル・オプス(2006年発売)』、 『メタルギアソリッド ポータブル・オプス+(2007年発売)』の2作品でも オンライン対戦モードが搭載されているが、それらについては 『MPO/MPO+ 通信対戦モード』のページで別途解説している。
2005年に発売した『メタルギアソリッド3 サブシスタンス(以下、サブシスタンス)』に収録されたオンライン対戦モード。 最大8人までの同時対戦が可能。 サブシスタンスの原作『メタルギアソリッド3 スネークイーター(2004年発売/以下、MGS3)』の 登場人物が主なプレイヤーキャラクターとなり、ゲームステージにも同作の舞台がいくつか採用されている。 近接戦闘術”CQC”が『直投げ』のみになっていることが特徴。 サブシスタンスのゲームシステムでは主観状態での移動ができなかったため、 L2/R2ボタンによる『覗き込み』アクションが対戦の鍵となった。
2006年12月25日にサービスが終了し、2021年現在はプレイ不可能となっている[注]。
ゲームルールは以下の5種類。
MGS3に登場した3つの部隊の隊員(敵兵)が基本的なプレイヤーキャラクターになっている。 チーム戦の場合にはこの部隊分けによってチームが区別される。 いずれも違いは見た目だけで性能は同じだが、 部隊によって使えるユニークキャラクターが異なる。
ゲームステージは以下の12種類。
プラットフォーム |
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備考 | ディスク2『PERSISTENCE』に初代MGOが収録。 MGOにボイスチャットが搭載されていることから 特製ヘッドセットが同梱したバージョンも発売された。 |
サブシスタンスの他に、 週刊ファミ通の増刊号として発売された『まるごと メタルギア オンライン』という書籍に 初代MGOのゲームディスクが収録されている。実質的に初代MGOの単体版となる。 このバージョンではチャット機能が改良されている。 以下、プラットフォームは同様のため省略。
2008年に発売した『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット(以下、MGS4)』に収録されたオンライン対戦モード。 最大16人までの同時対戦が可能。 製品版の発売前に『クローズドβ(2007年8月~7月)』、『プレミアβ(2008年4月~5月)』の2度に渡り試験運用、先行体験も行われた。
MGS4の世界観を象徴する、”ナノマシン”による戦場管理システム『SOP(ソップ)』がゲームデザインに組み込まれ、 仲間とのユニークな連携プレイが可能となっている。 また、自身のプレイヤーキャラクター(アバター)の見た目を様々な装飾品で変更したり、 能力を拡張させる『スキル』システムが導入されたことで、よりメタルギアらしい個性的なオンライン対戦ゲームとなった。 初代MGOと異なり、主観攻撃状態での移動、ステップなど多くのアクションが可能となった。 近接戦闘術”CQC”に関しても、本編と同等のアクションの他、スキルによって『CQC返し』など独自のアクションを行うこともできる。 さらに、他のプレイヤーとチームを編成することができる『クラン』システムや『戦績ランキング』によって オンラインコミュニティとしての側面も強くなっている。
2012年6月13日にサービスが終了し、2021年現在はプレイ不可能となっている[注]。
ゲームルールは以下の12種類。
本作の基本的なプレイヤーキャラクター(PC)は プレイヤーが自分で作成した、いわゆる”アバター”となる。 PCの外見に関する基本的な選択項目は 『性別(男性、女性)』、『顔(男女各8種類)』、『声(男女各8種類)』となり、任意の名前を設定する。 外見による性能の違いはない。 最初は1人のPCのみ登録可能であり、複数PCを同時に保有する場合には 『新規登録権』を有料で購入して枠を増やす必要がある。 なお『女性PC』に関しては 2008年11月25日に発売した拡張パック”MEME EXPANSION”の購入者のみ利用可能となった。
なお、本作から導入された『スキル』システムによって 各PCごとに強化したいスキルを選択し、能力に差分が生まれるようになっている。 経験値による成長要素もあり、それによって次第に強力なスキルが選択できるようになる。 だが強いスキルを選ぶと他のスキルが設定しづらくなる仕組みにより、 新規参入者との能力格差が大きくならないようになっている。
どのキャラクターも”特殊スキル”が設定されており、 通常キャラクターでは同時に設定できない 複数の高レベルスキル相当の能力を保有し、独自の特殊能力も持っている(メタルギアMk.IIは除く)。 また、敬礼やステップがMGS4のゲーム本編を再現した専用モーションになっていたり、 特定のユニークキャラクター同士のセリフの掛け合いなども用意されている。
ゲームステージは以下の15種類。 すべてのステージ名の略称が同じアルファベット2文字になるという特徴を持つ。
MGO2をプレイするための本体ソフト。 後に複数の『拡張パック』が別途販売されたため、 本体は『スターターパック』と呼ばれた。
プラットフォーム | PlayStation 3 |
備考 | ゲーム本編と同一のディスクにMGO2の『スターターパック』が収録。 MGO2のサービス終了後に再発売したバージョンでは コンテンツが削除されている。 |
MGS4の他にMGO2の単体版ゲームソフトも発売されている。 こちらも収録されているのは『スターターパック』となる。 以下、プラットフォームは省略して記載。
本作は複数回のオンラインアップデートによってゲームの様々な要素が拡張されたが、 新規のゲームステージ、ユニークキャラクターをメインとした一部コンテンツに関しては アップデートと平行して発売された『拡張パック』の購入者にのみ解放されるという形態が取られた。 さらに新しい拡張パックを適用するためには以前のパックも適用している必要があるため、 新しいパックが発売された際には安価なセットも発売された。
拡張パックは以下の3種類。
2015年に発売した『メタルギアソリッドV ファントムペイン(以下、MGSV:TPP)』に収録されたオンライン対戦モード。 マルチプラットフォームであるが、各プラットフォーム向けのサーバーは分割されている。 最大16人までの同時対戦が可能(PlayStation 3版、Xbox 360版は12人まで)。 本作のタイトルロゴではアルファベットの『E』が漢数字の『三』のようなデザインになっており、 3作目であることを意識させるようになっている。 また、”タクティカル・チーム・オペレーションズ”という独自のジャンルが掲げられている。
前作MGO2よりゲームの時代設定が古いため『SOP(ソップ)』のような”ナノマシン”システムはないが、 その代わりとなる、敵に『マーキング』を行ってその位置を仲間と共有するシステムが重要な要素となっている。 MGSV:TPPのゲーム本編から、気絶させた敵を殺傷せず戦場から離脱させる『フルトン回収システム』も導入された。 また、仲間チームの特定のプレイヤーと1対1で”バディ”を組み お互いの状況が適宜共有されるなどの恩恵が得られるシステムも特徴的である。
PlayStation 3、Xbox 360については、2022年5月31日の15:00をもってサービスが終了した[注]。 他プラットフォームについてはサービス継続中となっている。
本作のゲームルールはすべて2チーム(SOLIDチーム、LIQUIDチーム)に分かれてのチーム対戦となり、 同一ルールで2ラウンド連続勝利した方が最終的な勝利チームとなる。 お互いに1ラウンドずつ勝利した場合は、各チームのプレイヤーの合計獲得ポイントの多い方の勝利となる。 なお、本作におけるゲームルールは『MISSION(ミッション)』と呼称される。
ミッションは以下の4種類。
本作の基本的なプレイヤーキャラクター(PC)は プレイヤーが自分で作成した、いわゆる”アバター”となる。 外見については『性別』と『声』を選択できるほか、プリセットをカスタムする形で容貌(顔)を細かく設定できる。 ただし、1人目のアバターはMGSV:TPPのゲーム本編で作成したものがベースになるため、 必ず男性で声は”スネーク”と同じになる。 そのため、ゲーム本編でアバターを作成したセーブデータがなければMGO3をプレイすることができなくなっている。 2人目以降の枠を解放するにはゲームを進めるか、キャラクタースロットを購入する必要がある。 キャラクターを装飾するためのアバターアイテムも用意されている。外見による性能の差異は発生しない。
また、本作からのシステムとして、キャラクターを作成する際に『クラス』というものも選択することになり、 これによってキャラクターの基礎的な能力が決定される。 クラスは、 遠距離からの戦闘やサポートを得意とする『偵察クラス(Scout)』、 移動速度が遅い代わり強力な武器の使用が得意な『重装クラス(Enforcer)』、 体力が低い代わり移動速度が早く近接戦闘が得意な『潜入クラス(Infiltrator)』の3種類が存在する。 その上で、作成後に前作MGO2のスキルに相当する『アビリティ』と呼ばれるものを キャラクターに付与し、得意な能力をカスタムすることができる。 アビリティには枠の制限があり、高レベルなアビリティほど枠を多く消費する。
どのキャラクターも”特殊アビリティ”が設定されており、 通常キャラクターのアビリティ枠では設定できない高い能力を保有し、 体力やスタミナ、移動速度なども独自に設定されている。 その他、専用武器や特殊能力も使用することができる。
ゲームステージは以下の8種類。
単体での販売はなく、『メタルギアソリッドV ファントムペイン(2015年発売/以下、MGSV:TPP)』への収録のみとなっている(2021年現在)。
プラットフォーム |
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備考 | ゲーム本編と同一のディスクに『METAL GEAR ONLINE』が収録。 |
また、MGSV:TPPの翌年(2016年)に 序章である『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ(2014年発売)』と 統合されて発売した以下のゲームソフトにおいては、 後項で紹介している『拡張パック』、『アピールパック』が あらかじめディスクに収録されている。
プラットフォーム |
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備考 | ゲーム本編と同一のディスクに『METAL GEAR ONLINE』が収録。 |
別途販売されている拡張パックによって ゲームステージとユニーキャラクターが追加される。 2021年現在、発売されたのは1種類のみ。
なお、前項『本体ソフト』で紹介している 『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ+ファントムペイン』では 最初から『CLOAKED IN SILENCE』が収録されている。
別途販売されているアピールパックによって プレイヤーキャラクターによる”アピールアクション”のモーションが使えるようになる。 2021年現在、発売されたのは以下の4種類。
なお、前項『本体ソフト』で紹介している 『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ+ファントムペイン』では 最初から4種類のアピールパックが収録されている。
公式情報ではないが、『atwiki』で作成された辞書サイト『MGO2まとめwiki』の バージョン履歴と、 辞書サイト『Wikipedia』のメタルギアオンラインのページを参照(2021-01-26現在)。