ランニング・マン(Running Man)は、メタルギアの正史シリーズに登場する人物で、 中央アジアの軍事国家『ザンジバーランド』に世界中から集った傭兵の一人。 元はプロの短距離ランナーであり、1992年のバルセロナ・オリンピックで活躍した経歴を持つ。 ドーピング疑惑で選手生命が絶たれた後、傭兵となりヨーロッパのテロ活動に参画、 後にザンジバーランドの傘下へ入る。 やがて1999年の『ザンジバーランド騒乱』において 米国のエージェント”ソリッド・スネーク”と対立し、 彼との戦いに敗れて死亡する。
名前 | ランニング・マン(Running Man) |
性別 | 男性 |
所属組織 | |
主な登場作品 | メタルギア2 ソリッド・スネーク(1990年) |
舞台は1999年。後に『ザンジバーランド騒乱』と呼ばれる事件が描かれる。 プレイヤーキャラクターである”ソリッド・スネーク”は 米国のエージェントとして単身ザンジバーランドの武装要塞へと潜入するが、 そこで彼の前に立ちふさがるザンジバーランドの傭兵の一人として”ランニング・マン”が登場。 本作におけるボスキャラクターの一人である。
詳しい動向は後項『ザンジバーランド騒乱』を参照。
ザンジバービルの北東にある沼地の先の武器庫を訪れると、 ランニング・マンがプレイヤー=ソリッド・スネークの前に姿を現し、ボス戦が開始する。 室内には『神経ガス』が充満し、時間とともにスネークのO2ゲージ、 そしてライフが削られていくのだが、 ランニング・マンは一切攻撃せず、その俊足によって延々とスネークから逃げるだけという、 本作において特にユニークなボス戦となっている。 マップは周回できる構図になっており、常にランニング・マンはスネークと 対角線上の反対側に逃げ続けるため追いつくことは不可能。 だがそれを逆手に取り、狭い通路に地雷を仕掛けながら彼を追いかけ続けることで何度も地雷を踏ませて倒すことができる。 彼を倒すと、シナリオ進行のために必要な『カード3』を入手できる。 正攻法で戦う場合はO2ゲージの減少を遅らせるアイテム『ガスマスク』がほぼ必須となるが、 O2ゲージが減ったら一旦前のマップに戻れば回復できてしまうという、少々汚い攻略法がある。
本項におけるMG2のゲーム本編で語られていない内容について、 特に注釈がない場合は同作のユーザーズマニュアル(MSX2版同梱品)に記載されている情報に基づいている。
元はプロの短距離ランナーであり、1992年のバルセロナ・オリンピックで名を馳せたという経歴を持つ。 100メートル走のタイムは9.69秒[注]。 だがやがてドーピング疑惑によって選手生命を絶たれてしまう。 その後、詳しい経緯は不明だが、彼は傭兵へと転身し、ヨーロッパにおいてテロリストとして活動するようになる。 フランスにおいては過激派テログループ『レス・エンファンツ・テレブレス』のサブリーダーを務めた。 また、この時期にSEK(西ドイツ国内テロ対策特殊部隊)の間で”ランニング・マン”の異名で呼ばれ、恐れられるようになる。 爆薬技術に精通しており、足の速さを活かしてブービートラップを仕掛ける戦術を得意とする。 ちなみに、俊足であるが持久力はないらしい[注]。
その後、1990年代後半に伝説の傭兵”ビッグボス”が 中央アジアに武装要塞国家『ザンジバーランド』を築くと、 ランニング・マンは傭兵としてその傘下に入る。 ザンジバーランドは世界各国から集まった傭兵たちの活躍によって 他国との戦争(ザンジバーランド独立戦争)に勝利し、1997年に軍事国家として独立したという経緯があり、 彼もその際の戦いに参戦していた可能性が高い。
1999年(MG2)、ザンジバーランドが 石油を精製する微生物『OILIX』の開発者”キオ・マルフ”を拉致したことに端を発し、 米国は陸軍の特殊部隊『FOXHOUND』によるザンジバーランドへの 諜報作戦『OPERATION INTRUDE F014』を開始、 後に『ザンジバーランド騒乱』と呼ばれる一連の事件が発生する。 当時ランニング・マンは現地武装要塞における武器庫の警備を担当し、同時に扉のセキュリティーカード『カード3』を管理していたが、 やがて現地へと単身潜入した米国のエージェント”ソリッド・スネーク”と対峙、 彼との一騎打ちの決闘に挑むことになる。
ランニング・マンはスネークと対面した際、その名を名乗るとともに自らを”世界一俊足の傭兵”と称している。 さらに、対決が始まる前に室内を駆け回り、『どうだ?速いだろう?』とその俊足を誇示していた。 彼はガスマスクを装備しながらその俊足で逃げ回り、 室内に蔓延させた『神経ガス』によってスネークの毒殺を試みるが、 その戦術を逆手に取られ、スネークの仕掛けた地雷の位置へ誘導されて倒される。 瀕死となった彼はスネークからそのコードネームを聞くと、 『チータがヘビに負けた……。なぜ?』と疑問を口にする。 するとスネークは『死に急いだんだろう?』と返した。 その返答を聞いた後、何も言わずランニング・マンは息を引き取った。 事件の発生した12月24日が彼の命日となる。
ゲーム中に使用するカードの一つとして『ランニングマン』が登場。
ゲーム中に使用するカードの一つとして『ランニングマン』が登場。 性能の異なる『ランニングマン+』のカードもある。
PS3ソフト『メタルギアソリッド4 データベース(2008年配信)』の 『ランニング・マン』の項目に記載。
ちなみに現実に2008年に開催された北京オリンピックの100メートル走にて 世界記録となったウサイン・ボルト氏のタイムもランニング・マンとまったく同じ9.69秒であった。