メタルギアソリッド HDエディション(METAL GEAR SOLID HD EDITION)は、2011年にコナミから発売されたマルチプラットフォーム向けゲームソフトで、 『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ(2001年発売)』、 『メタルギアソリッド3 スネークイーター(2004年発売)』の映像を高解像度/ワイド化した”HD版”。 PlayStation 3版、Xbox 360版、PlayStation Vita版が発売。PS Vita版を除き、フレームレートも向上。 PS3版とPS Vita版では『トランスファリング』でセーブデータの共有も可能。 また、『メタルギア(1987年発売)』、『メタルギア2 ソリッド・スネーク(1990年発売)』の『復刻版』も収録され、 PS3版に限り『メタルギアソリッド(1998年発売)』の『ゲームアーカイブス版』の”プロダクトコード”も封入された。
なお、同年に発売した『メタルギアソリッド ピースウォーカー HDエディション』は ページを分けて解説している。
タイトル | メタルギアソリッド HDエディション(METAL GEAR SOLID HD EDITION) |
開発元 |
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発売元 | コナミデジタルエンタテインメント |
原作 |
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ゲームデザイン | 小島秀夫(監督、プロデュース) |
ジャンル |
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プレイ人数 | 1人 |
プラットフォーム |
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発売日[注] |
PlayStation 3、Xbox 360[注]
PlayStation Vita[注]
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対象年齢 | CERO:D(17才以上対象) |
公式サイト | https://www.konami.com/mg/archive/hd/mgs/(2021年現在) |
前作 | メタルギアソリッド ピースウォーカー HDエディション(2011年) |
次作 | メタルギアソリッド スネークイーター 3D(2012年) |
2011年にマルチプラットフォーム用として発売されたゲームソフトで、 過去に発売した『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ(2001年発売/以下、MGS2)』、 『メタルギアソリッド3 スネークイーター(2004年発売/以下、MGS3)』の2作品の 映像を高解像度化した”HD版”。対応プラットフォームは、PlayStation 3、Xbox 360、PlayStation Vitaの3種類。 画面は16:9のワイドになり、PS3版、Xbox 360版に関してはフレームレートも向上している。 PS3/PS Vitaの間では『トランスファリング』と呼ばれるシステムによってセーブデータを共有することも可能。 なお、本作では原作から劣化してしまった点も多く含んでいるため、それについても本ページで解説している。
本作は、厳密にはMGS2、MGS3の拡張版である 『メタルギアソリッド2 サブスタンス(2002年発売)』、 『メタルギアソリッド3 サブシスタンス(2005年発売)』をベースに HD化が行われているため、ゲーム本編では2作品から追加された仕様が引き継がれている。 本編以外のコンテンツについては、その一部が引き継がれている。 その一つとして、MSX2版2作品『メタルギア(1987年発売)』、 『メタルギア2 ソリッド・スネーク(1990年発売)』の『復刻版』が収録されている。 また、PS3版に限り、『メタルギアソリッド(1998年発売)』の『ゲームアーカイブス版』が ダウンロードできる”プロダクトコード”も封入されている(ただし、後に廉価版では廃止されている)。 そのため本作は、購入するバージョンによって 4作品か5作品の”小島秀夫監督作品”が遊べるようになっている。
なお、同年に発売している『メタルギアソリッド ピースウォーカー HDエディション』については ページを分けて解説している。 また、ストーリーや登場人物については MGS2、MGS3のページを参照のこと。
ちなみに、海外版は 本作のコンテンツと『メタルギアソリッド ピースウォーカー HDエディション』がひとまとめになっており、 『METAL GEAR SOLID HD COLLECTION』という商品名で発売している。
本作に収録されている 『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ(2001年発売/以下、MGS2)』、 『メタルギアソリッド3 スネークイーター(2004年発売/以下、MGS3)』のHD版では 高解像度化された以外にも原作からの様々な変更点がある。 マルチプラットフォーム化と高解像度化の恩恵が大きいため、 2021年現在はMGS2、MGS3をプレイする上で このHDエディションが代表的な選択肢となっているが、原作からの劣化点も多く含まれているため注意が必要。
原作との主な違いは以下の通り。
MGS2のHD版には、 原作の拡張版である『メタルギアソリッド2 サブスタンス(2002年発売/以下、サブスタンス)』に収録されていた 『ベーシックアクション』、『プリビアス・ストーリー』、『アルバムモード』、『ドッグタグ閲覧モード』、 『キャスティングシアター』、『ボスサバイバル』、『VRミッション』、『オルタナティブミッション』、『スネークテイルズ』が引き継がれている。 唯一、『スケートボード』だけは引き継がれていないため注意。
なお、もともとサブスタンスでは日本国内版でも英語音声であったが、 上記の継承コンテンツのうちゲームプレイシーン、デモシーンを伴うものに関しては すべて日本語音声化されている。
MGS3のHD版には、 原作の拡張版である『メタルギアソリッド3 サブシスタンス(2005年発売/以下、サブシスタンス)』に収録されていた 『ブリーフィング』、『ベーシックアクション』、『アルバムモード』、 『デモシアター』、MSX2版2作品(メタルギア、メタルギア2 ソリッド・スネーク)の『復刻版』が引き継がれている (復刻版は厳密にはゲーム本編だが、便宜上ここに記載)。 ただし、『メタルギア オンライン』、『ボスデュエル』、『猿蛇合戦・完全版』、『シークレットシアター』、 『観るMGS3』、『メタルギアアシッド リンク』は引き継がれていないため注意。
なお、MSX2版2作品の『復刻版』に関しては、 サブシスタンスでは別のゲームディスクとなっていたが、 HDエディションではMGS3のメニュー画面から起動する仕様に変更されている。
本作のPlayStation 3版に限り 『メタルギアソリッド(1998年発売)』の”ゲームアーカイブス版”が ダウンロードできる”プロダクトコード”が封入された。 ただし、後に発売した本作の”廉価版”では廃止されているため注意 (詳しくは後項『ゲームソフトバリエーション』を参照)。
なお、このコンテンツも厳密には”ゲーム本編”であるが、 本作においては付随的な要素となっているため便宜上ここに記載している。 作品の詳細は『メタルギアソリッド』のページを参照のこと。
本作のPlayStation Vita版では、ハードの特製を活かした操作方法として 『武器・アイテムの選択』、『壁際の覗き込みアクション』、 『双眼鏡のズームアップ・ダウン』が”タッチスクリーン”により直感的に行えるようになっており、 デモシーンにおいては画面をタッチすることでその部分をズーム表示する機能も追加されている。 また、『トランスファリング』と呼ばれるシステムにより PlayStation 3版とセーブデータの共有が可能となっている(Xbox 360版との共有は不可能)。
なお、前項『本編における変更点』でも 他のプラットフォーム版との違いについて触れている部分があるため、合わせて参照のこと。
日本国内版のソフトのバリエーションを紹介する。
通常パッケージの他に、様々なグッズがセットになったプレミアムパッケージ、 コナミスタイルプレミアムパッケージも同時発売している。 また、パッケージ版より遅れてダウンロード版も発売している。
なお、PlayStation 3版では『メタルギアソリッド(1998年発売/以下、MGS1)』の 『ゲームアーカイブス版』がダウンロードできる”プロダクトコード”が封入されている。 Xbox 360版ではMGS1はプレイできないが、 オリジナルの”アバターアイテム”がダウンロードできるコードが封入されている。
ゲームソフトの他に様々な特典(後述)が付属している限定版。 ディスクケースのデザインも独自のものになっている。 以下、ゲームディスクの内容は『通常パッケージ』と同じであるため、メディアは省略する。
付属している特典は以下の通り。
コナミの公式ショッピングサイト『コナミスタイル』で限定販売された商品。 『プレミアムパッケージ』の内容に さらにグッズが追加されている(後述)。
プレミアムパッケージの内容以外に 付属している特典は以下の通り。
2013年にPlayStation 3版の廉価版(PlayStation 3 the Best)が発売された。 このバージョンではMGS1ゲームアーカイブス版の プロダクトコードが付属しなくなっているため注意が必要。
2013年にメタルギアシリーズの25周年を記念して発売された以下のセット商品には HDエディションの『PlayStation 3版』が収録されている。
プラットフォーム | PlayStation 3 |
備考 | 単にゲームディスクが同梱されているのではなく、 複数の作品が同一ディスクにまとめられた独自の仕様になっている。 |
PlayStation 3版、Xbox 360版ともに ダウンロード版が『PlayStation Store』、『Microsoft Marketplace』でそれぞれ発売されている。 発売日は、PS3版が2011年12月8日、Xbox 360版が2012年8月21日[注]。 価格は、PS3版が税込:4,980円(当時税率5%)、 Xbox 360版が税込:3,990円(当時税率5%)[注]。 また、PS3版に限り、MGS2、MGS3それぞれの単体版も同時発売している。 こちらはそれぞれ価格が税込:3,480円(当時税率5%)で割高となっている[注]。
その後、PS3版について、前項で紹介している『廉価版』が2013年に発売したのに合わせ、 ダウンロード版も同じく『PlayStation 3 the Best』に置き換えられている。 2作品セットの価格は税込:3,490円(当時税率5%)で、 単体版の価格は税込:1,980円(当時税率5%)[注]。 2021年現在はこちらを購入することができる。 パッケージ版と同じで、MGS1ゲームアーカイブス版のプロダクトコードが付属しなくなっているため注意が必要。
また、Xbox 360版も2021年現在は値下げされている。
パッケージ版は1種類のみで、限定版は発売していない。 ダウンロード版も同時発売している。 なお、MGS1ゲームアーカイブス版のプロダクトコードは付属していないため注意。
2013年にPlayStation Vita版の廉価版(PlayStation Vita the Best)が発売された。 内容は通常パッケージと同じため、以下プラットフォームとメディアは省略。
通常パッケージと同時にダウンロード版も『PlayStation Store』で発売されている。 当時の価格は税込:4,480円(当時税率5%)[注]。 また、2012年7月17日に MGS2、MGS3それぞれの単体版も発売した[注]。 こちらはそれぞれ価格が税込:2,480円(当時税率5%)で割高となっている[注]。
なお、2021年現在は、前項で紹介している『廉価版(PlayStation Vita the Best)』に置き換わっている。 2作品セットの価格は税込:3,540円(当時税率5%)で、 単体版の価格は税込:1,980円(当時税率5%)[注]。
北米(北アメリカ)についてはアメリカ合衆国(US)における発売日、 欧州(ヨーロッパ)についてはイギリス(UK)における発売日をそれぞれ目安として記載している。
日本(JP)については 本作の公式サイトより(2021-01-15現在)。 アメリカ合衆国(US)、イギリス(UK)については ショッピングサイト『Amazon』の各国向けサイトの商品ページ( US、 UK)より(2021-01-15現在)。
北米(北アメリカ)についてはアメリカ合衆国(US)における発売日、 欧州(ヨーロッパ)についてはイギリス(UK)における発売日をそれぞれ目安として記載している。
日本(JP)については 本作の公式サイトより(2021-01-15現在)。 アメリカ合衆国(US)、イギリス(UK)については ショッピングサイト『Amazon』の各国向けサイトの商品ページ( US、 UK)より(2021-01-15現在)。
PlayStation 3版、Xbox 360版のフレームレートは公式に『60fps』と明記されているのに対して、 PlayStation Vita版のフレームレートは公式で明記されていない。
英国法人が運営するゲーム情報メディア『Eurogamer』による YouTubeチャンネル『Digital Foundry』にアップロードされている 検証動画(MGS2、MGS3)を参照すると、 MGS2のVita版は60fps (デモシーンは30fps)、MGS3のVita版は30fpsをそれぞれ最大値とし、 描画の激しいシーンでは揺れ動きがあることが分かる。