メタルギアソリッド ピースウォーカー 平和と和平のブルース(METAL GEAR SOLID PEACE WALKER - )は、 2010年にコナミから発売された”ボーカル&ドラマCD”。 同年に発売されたゲーム作品『メタルギアソリッド ピースウォーカー』の 世界観、登場人物を題材とした”オーディオドラマ”と”キャラクターソング”をメインコンテンツとし、 その他にもいくつかのボーナストラックを収録。 ドラマパートは、原作ゲームの ストーリーを補間するような内容となっており、実質的に”スピンオフ作品”の一つとして数えられる。
タイトル | メタルギアソリッド ピースウォーカー 平和と和平のブルース(METAL GEAR SOLID PEACE WALKER - ) |
開発元 |
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発売元 | コナミデジタルエンタテインメント |
ジャンル | ボーカル&ドラマCD |
原作 | メタルギアソリッド ピースウォーカー(PlayStation Portable/2010年) |
監修 |
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脚本 |
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音楽 |
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発売日 | 日本2010年9月22日[注] |
2010年に、同年に発売されたゲーム作品『メタルギアソリッド ピースウォーカー(以下、MGSPW)』の 世界観と登場人物を題材として制作されたオーディオドラマ、キャラクターソングを収録し 発売された、”ボーカル&ドラマCD”。 MGSPWのサウンドトラックCDに未収録であった楽曲と、 出演者である”大塚明夫”氏と”杉田智和”氏のフリートークも収録されている。合計収録時間は76分5秒。 原作ゲームの監督を務めた”小島秀夫”氏が企画、原案、監修を担当し、 歴代の小島秀夫監督作品の開発に関わっている主要スタッフの ”村田周陽”氏、”平野聡”氏がドラマパートの脚本を務める。 ドラマパートはMGSPWのストーリーを補間、拡張する内容となっており、 原作ゲームとの繋がりを持つ”スピンオフ作品”となっている。
MGSPWで描かれたストーリーの2年前(1972年)に ”スネーク”と”カズヒラ・ミラー”が初めて出会った際のエピソードを描いたドラマパート。 2人はコロンビアの戦場で敵同士として邂逅するが、 スネークはミラーを自身の傭兵集団へと勧誘し、 やがて後の『国境なき軍隊(MSF)』設立へと繋がっていく。 全部で5つのチャプターに分割されており、合計時間は36分34秒。 トラック1~5に収録されている。
なお、題材とされているスネークとミラーの過去については、 もともとMGSPWの”BRIEFING FILES”モードにおける、 『ミラー>自分について>出会い』の中で2人が当時を振り返る形で語られており、 本コンテンツでは実際に舞台を過去に遡り、当時の様子を詳細に描く内容となっている。 また、本コンテンツにおける冒頭では、当時への回想に至る導入パートとして 先述した”BRIEFING FILES”モードと全く同じセリフを声優が再演技している。
また、本CDの中で、このドラマパート『出会い』に限り、 MGSPWの続編『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ(2014年発売)』において 劇中で聴くことが出来る”カセットテープ”の一つという形で再収録されている。 ただしそちらでは、オープニングにおけるスタッフ紹介がカットされている。
キャラクターソング『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』に繋がる 導入のようなドラマパート。 カズヒラ・ミラーによる”歌唱”がストーリー(ミッション)の一部であることを匂わせるような内容となっている。 時間は1分40秒で、先述したキャラクターソングの前トラック(トラック6)に収録されている。
MGSPWに登場する 潜入アイテム『ラブダンボール』を題材としたドラマパート。 スネークとカズヒラ・ミラーの2人が1つのラブダンボールに身を隠しながら 戦場を駆ける様子をコミカルに描いている。 時間は1分24秒で、トラック8に収録されている。
カズヒラ・ミラーの”女癖”の悪さによるトラブルを発端とした エピソードを描いたドラマパート。 ”マザーベース”に新設されたサウナルームにおいて、 複数の兵士を巻き込んだトラブルについて 元凶であるミラーに対しスネークが尋問するように問い詰め説教すると、 それにミラーが反発し 全裸同士での殴り合いの喧嘩へと発展する。 時間は11分21秒で、CDのトラック10に収録されている。
なお、題材とされているエピソードについては、 もともとMGSPWの”BRIEFING FILES”モードにおける 『パスの日記>その8』において、 同作の登場人物である”パス・オルテガ・アンドラーデ”の目線から語られていた。 本コンテンツではスネークとミラーの主観でその顛末が詳細に描かれている。
MGSPWに登場する 戦闘武器『最強合体兵器 人間パチン虎。』を題材としたドラマパート。 そもそも同武器はMGSPWにおいて 現実的な描写から大きく飛躍した、ゲーム的な”ネタ要素”の一つであり、 本コンテンツでは”研究開発班”からの提案を受けて その開発をスネークとミラーが真面目に検討するといった形で コミカルなストーリーを描いている。 時間は3分48秒で、CDのトラック7に収録されている。
『ENTRY GATE』で触れられた”ミッション”の完了を伝え、 本CDにおけるドラマ部分全体を締めくくるような内容のパート。 同時に、次トラックのキャラクターソング『昭和ブルース』へと 繋がる雰囲気を演出している。 時間は1分50秒で、CDのトラック15に収録されている。
1975年に”ダウン・タウン・ブギウギ・バンド”の二枚目のシングル曲として リリースされた『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』を ”カズヒラ・ミラー(CV:杉田智和)”がカバーしたキャラクターソング。 時間は4分20秒で、CDのトラック7に収録されている。
1969年に東映映画『若者はゆく -続若者たち-』の主題歌として制作された楽曲『昭和ブルース』を ”スネーク(CV:大塚明夫)”がカバーしたキャラクターソング。 時間は4分9秒で、CDのトラック16に収録されている。
先に発売しているMGSPWのサウンドトラックCD『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER ORIGINAL SOUNDTRACK』には 未収録であった、以下の4つの楽曲が収録されている。
カズヒラ・ミラー役の”杉田智和”氏がMC、 スネーク役の”大塚明夫”氏がゲストのような形式でトークを行う様子を収録したボーナストラック。 本CDに収録されているコンテンツについて2人が振り返るような内容となっている。 時間は5分28秒で、トラック17(最終トラック)に収録されている。
ちなみに、かつてコナミ内・旧小島プロダクションが配信していたネットラジオ 『HIDECHAN! RADIO(通称”ヒデラジ”)』において、 MGSPWの発売当時に そのプロモーションを兼ねた記念枠として、 杉田氏がMCを務める『カズヒラ・ミラーの「カズラジ。」』という特別回が複数回配信されており、 本コンテンツはその”出張版”という形になっている。
本作におけるキャストを掲載している。 なお、表記と掲載順は CDに付属している小冊子のクレジットに準拠している。 ただし、元は英語表記であるのに対して 本項では日本語表記としている。
登場人物 | 声優 |
スネーク | 大塚明夫 |
カズヒラ・ミラー | 杉田智和 |
兵士 | 石上裕一 |
反逆者 | 増田隆之 |
ゲリラ | 松本忍 |
本CDにおけるドラマパートは、 小島秀夫監督作品の一つである 『メタルギアソリッド ピースウォーカー(2010年発売)』のストーリーを補間・拡張するような内容となっており、 一部原作のメタフィクション的な要素と連動したコミカルパートも含むものの、 実質的に”正史シリーズ”の一部、 ”スピンオフ作品”と言える作品になっている。
2022年現在、本作は再リリースされていないが、 収録されているオーディオドラマの一つである 『出会い』に限り、 MGSPWの続編『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ(2014年発売)』において 劇中で聴くことが出来る”カセットテープ”の一つという形で再収録されている。 ただしそちらでは、オープニングにおけるスタッフ紹介がカットされている。