メタルギアソリッド(METAL GEAR SOLID/仮称)は、 コナミの同名ゲームシリーズ『メタルギアソリッド』を原作としたアメリカ映画。 現在製作中で、公開日や実際のタイトルは未定。 監督はジョーダン・ヴォート=ロバーツ氏、脚本はデレク・コノリー氏がそれぞれ務める。 主人公の”ソリッド・スネーク”はオスカー・アイザック氏が演じる。
2006年に初めて映画化が示唆され、2012年にコナミから正式発表が行われた後、 進行は決して早くないものの、監督や主演俳優の決定を経ながら 直近では2022年3月に依然としてプロジェクトが進行中であることが示されている。
タイトル | メタルギアソリッド(METAL GEAR SOLID/仮称) |
原作 | コナミ『メタルギアソリッド』シリーズ(1998年~) |
監督 | ジョーダン・ヴォート=ロバーツ(Jordan Vogt-Roberts) |
脚本 | デレク・コノリー(Derek Connolly) |
プロデュース |
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出演 | オスカー・アイザック(Oscar Isaac) |
制作 |
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製作・配給 | ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント |
公開日 | 未定(2022-03-24現在) |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
あくまで噂レベルではあるが、 遡ると2004年にはすでに『メタルギアソリッド』映画化の話題が浮上していた (参考:シネマトゥデイ)。 同記事は『メタルギアソリッド3 スネークイーター』が発売する直前の記事である。
初めて公式に映画化が示唆されたのは 『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット(以下、MGS4)』の開発初期である 2006年に開催されたゲームイベント『E3 2006』においてである。 当時MGS4のプレゼンのために同イベントに参加していた、 ゲームデザイナー”小島秀夫”氏率いるコナミ内・小島プロダクションは 会場にて『SHOW MAYBE?[注]』というパンフレットを配布していたのだが、 その表紙(1ページ目)の『BREAKING NEWS(速報)』という欄において 『Solid Snake...On the silver screen?(ソリッド・スネークが銀幕デビュー?)』という見出しとともに 小島氏がメタルギアソリッドの実写映画化を明らかにしたという旨の情報が記載された (参考:GameSpot(英語記事))。
そして翌年(2007年)に映画製作・配給会社『ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント』が同映画化プロジェクトを担当していることが 同社の関係者により明かされ、加えて 映画プロデューサー”マイケル・デ・ルカ”氏が 同作のプロデュースを担当する方向で調整している旨が発表された (参考:GameSpot(英語記事))。 さらにその翌年(2008年)、ゲームの表彰イベント『Spike TV Video Game Awards』の会場にて ニュースサイト『Collider.com』のインタビュワーより 映画化の進捗に関する質問を受けた小島氏は ”非常にゆっくりではあるが進行している”ことを明かし、 加えて彼自身がメガホンを取ることはないものの、プロジェクトには関与するつもりであるという意思を示した (参考:PlayStation Universe(英語記事))。
2010年、当時本作のプロデューサーを担う方向で動いていたマイケル・デ・ルカ氏が、 ニュースサイト『Collider.com』のインタビューに対し 同映画化プロジェクトに関する作業が無期限中断していると語った (参考:GameSpot Japan(Wayback Machine))。 理由については、ゲームの権利を保有する団体(コナミ、小島プロダクション)と ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの間にて、 映画の方針に関する交渉が難航したといった経緯を明かしている。 あくまで関連団体による公式なアナウンスではないが、 この報道を挟んで数年間本作に関する情報は少なく、事実上も”停滞”の時期が続いた。 なお、これ以降デ・ルカ氏が本作に関わっているのかは不明である。
2012年8月30日に開催された、メタルギアシリーズの生誕25周年を記念したイベント 『METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY』にて、 初めてコナミから正式にメタルギアソリッドの実写映画化が発表された (参考記事:CNET Japan)。 同イベントには小島秀夫氏とともに 映画プロデューサーの”アビィ・アラッド”氏が登壇し、彼と、 彼の息子”アリ・アラッド”氏が本作のプロデューサーを担うことが示された。 また、改めて製作・配給会社として『ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント』が告知され、 加えて『コロンビア ピクチャーズ』およびアビィ・アラッド氏が率いる 『アラッド・プロダクションズ』が”制作”を務めることも明かされた。
2014年、オンライン情報サイト『Deadline』にて、 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが 本作の監督を”ジョーダン・ヴォート=ロバーツ”氏に務めてもらうべく 交渉を進めていることが報道された (参考:インサイド)。 その後、特に正式な発表などは行われていないが、 以降の本作に関する報道や 同氏のTwitterアカウントにおいて 監督として度々コメントを発表しているため、問題なく彼の起用が決定した模様。
しかしその後、再び本作に関する情報が更新されない停滞時期が数年間続いた。 なお、停滞との関連性は定かではないが、 この間に『メタルギアソリッドV ファントムペイン』の発売を経て、 2015年12月15日に小島秀夫氏がコナミを退社している。 またそれに先んじて、同年3月にコナミ内小島プロダクションも解体された。 これにより、映画化プロジェクトに小島氏が公式に関わる可能性はほとんどなくなった。
2017年、情報サイト『Variety』にて ”デレク・コノリー”氏が本作の脚本執筆を担当している旨が報じられた (参考:インサイド)。 そして翌年(2018年)に監督のジョーダン・ヴォート=ロバーツ氏が 娯楽情報メディア『IGN』のインタビューに応じ、 映画『メタルギアソリッド』の脚本が完成していることを明かした (参考:AUTOMATON)。 さらに翌年(2019年)、ヴォート=ロバーツ氏が 脚本の改稿を提出したことを、脚本の写真とともに自身のTwitterアカウントにて報告した (参考:該当ツイート)。 ただし、その改稿が決定稿となったのかは不明。
ちなみに、もともと2015年には本作の脚本を手掛ける人物として ”ジェイ・バス”氏の名前が挙がっていたが (参考:シネマトゥデイ)、 先述のヴォート=ロバーツ氏が投稿した写真において 脚本の表紙にコノリー氏の名前が記されていることからも、 2017年までの間に脚本家が変更されたのだと思われる。
2020年12月、オンライン情報サイト『Deadline』にて、 本作の主人公”ソリッド・スネーク”を演じる主演俳優が ”オスカー・アイザック”氏に決定したことが報じられた (参考:映画.com)。 同時に、原作のゲームシリーズには主人公(プレイヤーキャラクター)が複数存在するが、 この報道によって本映画作品の主人公が”ソリッド・スネーク”であることも示された。
翌年(2021年)8月には アイザック氏が原作ゲームへの個人的な想いと本映画への参加経緯についてコメントしている (参考:IGN Japan)。 さらに翌年の2022年3月には、別作品のイベントに参加していた同氏に対して 娯楽情報メディア『IGN』が映画メタルギアソリッドの進捗について質問を行った際のやり取りを報じ、 目立った新情報はないものの、依然としてプロジェクトは進行中であることが示されている (参考:IGN Japan)。
E3 2006当時にコナミ内・旧小島プロダクションが現地会場で配布した”パンフレット”は、 同イベントの公式パンフレット『SHOW DAILY』のデザインや構成を真似た 『SHOW MAYBE?』というパロディ冊子になっており、ファンの間で好評を博した。
同パンフレットはアメリカ現地で配布されたのみであるが、 当時の小島プロダクションの公式ブログ『HIDEO BLOG』で配信されていた ネットラジオ『HIDECHAN! ラジオ』にて 日本のファン向けに20名への抽選プレゼント企画が行われた (参考:HIDEO BLOG(Wayback Machine))。